2010-04-04

大学新二回生へのアドバイス

さて、大学新入生へのアドバイスということでこんなの(http://d.hatena.ne.jp/kanedo/20100309/1268136348)が上がってたけど、いやまあ、こんな程度教えられないといけないなんて大学新入生もナメられたもんだなと思いつつ、俺もまあ新入生のころはそんなもんだったな、とか思い出しつつ。

 

で、だ。

回生へのアドバイスみたいなのはないのか、と。

アドバイスを受けられるのが次は就活の時?就職の時?ちょっと遅いよな。

サークルも決まった。友達の数もだいたい二回生で頭打ちだ。先輩だけでなく後輩もできる。大学生活にも慣れた。

そんな二回生へのアドバイスはないものだろうか?

というわけで、新二回生に向かって徹底的に上から目線アドバイスしていこうと思う。

新二回生は「軍資金を貯める」年である

まずこれが言いたいこと。軍資金を貯める、っつってもこれは比喩で、まあ、学生の分際で集められる百万や二百万、実際のところ軍資金なんかにゃなりやしない。そもそも最初からそんな金、稼がない方が良い。アルバイトは基本的に搾取してるので、将来の貯金のためにアルバイトするのはちょっと割に合わない。むろん、就活に金のいるような地方学生とかなら、百万ぐらいあれば心強いだろうが、あくまで消える金だ。

というわけで、新二回生は、もっとそんな金とか数値じゃない、自分の生涯にわたっての貯金になり得るような「軍資金」をためる時期であることを、まず認識して欲しい。

自分の勝負できる分野を決めよう

で。

じゃあ何をすればいいのかっていうと、まずは「自分がどの分野で勝負するのか」を決めること。

卒業後どの分野で戦っていくのか、そのフィールドを決めろってことだな。

もっと簡単に言えば、サッカー選手になるか野球選手になるかを決めろと言うことだ。

金融

プログラマ

営業?

事務?

まあなんでもいいや。とにかく勝負するフィールドを決めることだ。

新入生の時に、上であげたエントリ一を読んで、きっちり考えた人は、二回生になるときにある程度将来なりたいものみたいなものが決まってきていると思う。

むろん漠然としてでかまわない。具体的すぎる計画は、自分選択肢を束縛しすぎる可能性がある。

だから、将来何で食っていくのか。どのように食っていくのか。希望年収は?働き方のスタイルは?

そういうのを、まずは想像してみる。

いろんな活動をして、誰かと関わっていくうちに、あこがれの人みたいなものを見つけることもあるだろう。

そのあこがれの人になるにはどうすればいいのだろうか?

それをまず、考えてみよう。

分野が決まったら、一流と四流に学べ

さて、勝負する分野が決まったら、次は二回生としてどうするかだ。

最初に言ったように、二回生は「軍資金を貯める年」だ。

だから、その分野において、求められる人材になるにはどうするかを考えなきゃいけない。

そのために参考になるのは、一流と四流だ。

一流はともかく、四流ってのはなにかというと、「なんでそんなのが商品化されちゃったの?」みたいなヤツ。

メッセサンオー流出やらかしウェブプログラムみたいなヤツだな。

そういうのが参考になる。

一流は勝ち上がってきた理由がある。それを学ぼう。

四流は失敗した理由がある。それを学ぼう。

一流から学ぶ方法は簡単。どう勝ち上がってきたか、その経歴を自分で追って想像するだけでいい。

四流から学ぶ方法も簡単。失敗者を探しだし、その失敗した理由を学びなさい。

「この分野では食っていけない」って言ってるやつがいたら、その人の仕事を徹底的に分析しなさい。

「この商品は売れなかった」という情報に飛びつき、分析しなさい。同じジャンルで売れた商品と比較するのもなおよい。

そして、さらに一歩踏み込んで、「なぜ売れなかった商品が、商品化されるに至ったのか」も考えよう。

どうしてあんなザルなセキュリティプログラムが、メッセサンオー採用されたのか?

それを考えるだけでもスゲー勉強になる。

ともかく、

・どの手を打てばよいのか。

・どの手を打ったらまずいのか。

この方法論をしっかり自分のものにすること。

回生では自分の「処女作」を作ろう

自分の勝負できる分野を決める

・その分野での一流と四流を学ぶ

これができたら、自分の「処女作」を作りにかかろう。

それを元手に、三回生では勝負をかけていく。

つまり、一気に世に出るのだ。

そのために二回生では、プログラムでも、絵でも、とにかくなんでもいい。最初の作品を、世に出しても恥ずかしくない作品を作るのだ。

どんな市場も、「あなた」を評価してはくれない。「あなたの生み出す商品」しか評価してくれないのだ。

だからまずは、自己紹介代わりにひとつ「商品」を生み出すこと。

最終的な出来は、商品化するに値しないようなものでもいい。とにかく完成させること。そのために煩悶すること。

そして、やっているときは必ず「仕事」としてやること。

処女作でありながら、処女作でないように。継続的に生み出していくにはどうすればいいのか。それを考えながら作ること。

納期に間に合わせるには?

学校生活と両立させるには?

自己管理は?睡眠時間は?一日の作業時間は?

自分は、本当はどれだけの力をもっているのだろうか?

こうした問いに答えていくことで、「仕事の方法論」を、身につけていくこと。

この行動が、必ずや将来にわたっての「貯金」になる。

回生で勝負をかけるためには

前にもちらっと触れたが、二回生が「軍資金を貯める年」ならば、三回生は「勝負をかける年」だ。

回生での「処女作」が完成したら、必ず世に出して成否を問うこと。

iPhoneアプリなら、App Storeに登録するとか。

どっかの会社に、できたプログラムを売り込みに行ってみるとか。

未踏なんとかってのもあったな。

絵なら同人誌という形でコミケに参加するとか、持ち込みに行くとか。

とにかく、世に出していくこと。

加えて、お金が必ずもらえるように営業をかけること。

無料ならいくらでも評価してくれる人はいる。でも、それは危険だ。本音を聞けない可能性がある。

それよりは、自分の商品を文字通り「買ってくれる」人を見つけること。

そして、そのために売り込むこと。

売り込む方法論を見つけること。

これまで二回生でできれば上出来。三回生ではもうそれで食っていくのだ。

大丈夫、金なんて意外とすぐにもらえる。

「安定かつ継続してお金をもらう」のが難しいだけだ。

「そんな仕事じゃまだお金はもらえない」って?

腰が引けてるだけだよ。

回生の「勉強」では、何を学ぶべきか

では、ここまでの論を踏まえて、二回生で学ぶべきものとはなんだろうか。

むろん、これまでの話で出てきた「一流と四流」「仕事の方法」「売り込む方法」みたいなものも大事だ。

しかし、それ以上に、二回生で学ぶべき事は多い。

はっきり言えば、どんな分野でも、十年かそこらみっちりと修行すれば目をつぶってでも二流ぐらいにはなれるのだ。

二流っていっても結構すごい。食っていけるし、運が良ければ有名人になれる。

けど、その場合危惧すべきなのは、十年修行したあとに、どうするかだ。

十年修行したら三十も半ば近い。

そのとき出てくる二十歳の新人に、あなたは勝てるだろうか?

感性で、実力で、必ず十年修行したあなたを上回る新人が出てくる。

そのときに、あなたはどう戦うのか?

齢三十半ば、実力に見合わぬ高給を食み、そろそろ若手に席を譲ってやってくれと言われるような人間になるかもしれない。

どんどん自分仕事が、世に受け入れられなくなるかも知れない。

それでも、「指名される」人間になるにはどうすればいいのか?

それを見据えた勉強が必要だ。

だから、できるだけどんな分野にも共通の問いを探していくこと。

哲学経済学数学。この辺が良いよな。

世の潮流に合わせ、時にはさおを差し、時には流されないようにするにはどうすればいいのか?

時代遅れと後ろ指をさされないために、どうすればいいのか?

そのために、講義を受けるだけじゃなくて、自分で考えること。

自分の主張を作り上げていくこと。

これが大事。

平成生まれはこれからどう仕事をしていけばいいか

新二回生つったら、もうほぼ全員が平成生まれなわけだよな。

もう物心ついた頃から年功序列終身雇用は崩壊してる。

大企業に行っても、自分を守ってくれるかどうかなんてわかんない。

一人で丸裸で放り出されたときに、食っていく方法をいつでも見つけ出せるよう準備しなきゃいけない。

国も助けてくれない。企業もなおさら。友人だって、自分のことで手一杯かもしれない。恋人もどうかね。世知辛い世の中だからね。

だから、自分を売り込む方法を確立すること。

自分が裸一貫で再出発するハメになったときに、次の分野でどう勝負していくのか、この方法論を学生のうちに見つけておくのは、すばらしいことだ。

予防注射みたいなもので、一度ウイルス自分の身体に入れて、戦ってみよう。

そのために、二回生ではまず自分の「最初の仕事」を作り上げて欲しい。

端から見ればお遊びかも知れなくても、仕事と戦って、煩悶して、どうキャリアを作っていくのかを見つけていこう。

コンピュータが一台あれば、仕事ができる時代になった。

インターネットがあれば、それを評価までしてもらえる時代になった。

良い時代じゃないか。

おわりに

なんかもう文章もへたくそで、むちゃくちゃに書いてしまったのだが、とりあえず俺が言いたいことはこんな感じ。

自分の勝負のフィールドを決めよう

・決めたら突っ走ってみよう

自分一人で稼ぐための方法を見つけてみよう

がんばってね。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん