2009-08-04

最低賃金を時給1000円にする?

最低賃金は、所定内賃金の半額程度と見積もられている。所定内賃金とは、労働基準法で定められた標準雇用の範囲での雇用者全体の賃金平均値である所定内給与を、週休2日の8時間労働として時間給換算したものである。したがって、未熟練者から熟練者までの賃金構造を維持したまま引き上げるとなると、全体的にスライドすることになる。現在最低賃金(全国加重平均時間給)は703円なので、賃金総額を1.42倍にするか、労働時間を0.703倍するかのどちらかという事になる。

最低賃金を実情を無視して引き上げた場合、雇用消失する場合と、雇用は変わらず物価が上昇するという場合が発生しうるのだが、どちらが発生するかは、その社会事情によって変わる。物価が上昇しても吸収できる場合には、物価の上昇が選択される。その前提条件として、自給自足状態の人が多く、現金が必要なのは租税公課や燃料や医療費といった出費だけというような状況で、いわゆる売り手が強い商売しか存在しない状態である。逆に、雇用消失するのは、物価の上昇を吸収できない場合に発生する。これは、給与生活者が多く、食料のような基本的物資まで貨幣経済依存しているという状況の時に発生する。売り手は限られた需要の中で売り上げを確保しなければならず、価格競争が必要になることから、売り手が弱く買い手が強い状態の時には、物価転嫁できないので雇用を減らして対応するようになると言える。

労働者労働力商品なので、買い手である企業が強く、法で高い最低賃金が規定されるのであれば、雇用を減らして省力化を進める事になるし、

売り手である労働者が強くて、企業という買い手が弱い状態では、買い手はもともと最低限の労働力しか買っていないので、物価の上昇によって吸収するしかないとなる。

合理化省力化が進んで、最低限の労働力しか買わない状態では、現状維持が精一杯となり、経済的な発展は無くなる。

地方の疲弊の原因は、人的資源の都会への流出であるが、これは地方雇用の場が無い為であり、労働力の余裕が無いから現状維持が精一杯になり、都会との競争に負け、現状維持すら出来なくなるという事の繰り返しが発生した結果である。

最低賃金の実情を無視した引き上げは、疲弊している日本企業活動、特に、中小企業にとって、とどめの一撃となるであろう。

雇用を増やす事も、賃金を引き上げる事も、条文を一本でっち上げれば実現するという問題ではない。むしろ、企業の活動を阻害し、現状維持が一番の得となる法制度を改廃して競争活性化させることで、実現するべきである。

まじめに働いた人が生計を立てられないほど賃金が低いのは、労働力の需給バランスが狂っている為であり、教育政治が間違っているという事である。

条文を一本でっち上げるだけで解決すると考えているような世間知らずが政治家ヅラしているという事を、選挙によって改めなければならない。

日本日本人の為の国家であり、不法滞在者や移民在日の為の国家ではない。

  • つべこべ言わないで取りあえずやってみろと思うよ。机上の空論で文句言ってたら何もできやしねえ。

    • まぁウダウダ言ってねーで核ボタン押しちゃえって。きっとなんとかなるって。 っていう主張となんか違うのかそれ。

      • 核のボタンを押すことが幸福に繋がるという信念があればいいんじゃね?信念がやるやつにあればね。ないと思うが。 そして時給の話は信念があるんだろ。だったらやれよと。

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