これまで、ある時間の閲覧者全員を対象にして、アンケート(世論調査)を行っていたのが、今回、東京地方に住んでいる人だけという条件をつけて、アンケート(世論調査)を行ったのである。
直近の全国対象の回答者は89195人、今回の東京地方に住んでいる人だけという条件での回答者は12507人。つまり、解答拒否者や嘘を答える人の割合が同じだとすると、この人数比率は、ほぼ、東京のユーザーが占める割合になる。
つまり、ネットユーザーの14%が東京在住者という見積もりが成立するのである。
厳密には、特定の時間にニコニコ動画というサイトを閲覧していた人の14%が、という話になるのであるが、この比率は、ネット利用者の分布についての実感としての比率に、意外と近い。
東京には、ネット上での言論工作を仕事上の目的として行う企業がいくつかある為に、匿名掲示板などで東京エリアのIPが規制されて書き込み不能になるという状況が頻繁に発生していた。2chの場合、規制情報として、どのIPアドレスが規制されているかは公開されているので、それが東京都内を対象としているという事は、意外と簡単に判明する。そういった異常な行動を行っているネットユーザーが存在する為に、東京はネットユーザーが多いという印象があるが、実際には、それほど多くは無いのである。
最近は、そういった言論工作を仕事として行う企業 http://www.asahi.com/national/update/0331/TKY200903310332.html も学習したらしく、地方の支社・出張所にプロクシーサーバーを置いて踏み台にし、それらの地方からの書き込みを装っている。おかげで、規制対象が地方にまで広がり、規制されるような不穏当な発言をしない"まともなユーザー"が居た地域が規制されるようになり、あちこちのスレッドで閑古鳥が鳴き始めているのであった。
S/N比を維持する為の規制が、その規制をくぐりぬける知恵をつけたNoisemakerによってS/N比を悪化させる道具となってしまっているのである。Noisemakerは、規制されたら別の地域の踏み台へと移動するだけで、Noiseを発信し続けられるが、まともなユーザーは、規制が解除されるまで、発信できなくなる。規制は、善かれと思ってやっているのであろうが、悪意のある者だけが規制を潜り抜け、善良な人だけが規制に従うという、愚かな結果を招き易いのである。
何でもかんでも規制すれば解決するというわけではない。悪人は規制の抜け穴をかいくぐってビジネスを続け、政治献金をかき集めるのである。