自らを武装するため、創作という分野に足を踏み入れる人間が増加している。
以下にそういった人間の創作の原動力となる二つのゴミのような欲求を挙げる。
■承認欲求
「俺を見ろ!認めろ!敬え!存在を肯定しろ!」
創作活動は芸術であり、クリックゲーなどと違い人間的に高度で柔軟な思考を要求される極めて発展的な仕事である。
多少の反論を喰らっても、美術史という社会的多数派も認める歴史あるツールを用いての理論武装が可能。
また、より構ってもらうための強化パーツとして、多大な労苦と時間を費やして制作の腕を上げる行為が挙げられる。
これにより従来よりも多くの人間の好意、羨望、尊敬、ブクマ、嫉妬を集め、普段の社会生活では味わえない高揚感、承認感の獲得が可能になるなど、
高レベルになることやレアアイテムの所持によってギルド内での発言力が増すネトゲと共通点は多い。
しかし、そうして出力された成果物がこれといって何ら社会的に価値を持たないものであることもネトゲと共通する。
■自分語り
「お前等は何もわかってない。俺が○○制作という物事の最適解を示す。聞け。異論は受け付けない。」
既存のコンテンツにおよそ満足出来ず、○○とはこうあるべきだという脳内俺設定を膨大な時間を費やして外部にぶちまける行為。
多くの場合、それは毒にも薬にもならない有象無象として消費される。後に「黒歴史」という脳内記憶フォルダにブチ込まれ、
あの時バイトや資格勉強をしておくんだった……と痛恨極まる後悔、無力感に苛まれる。
大脳は物を作る際に生まれる脳内麻薬の味をはっきりと覚えており、
忘れた頃にまた新しく何かを語りたくなる悲劇に見舞われる。
社会的に価値があろうがなかろうが、創造はそれ自体で楽しいし生きがいになるものだよ。 ネトゲも結構創造的だぞ。ゲームの世界にはいわゆる「やりこみ」という遊び方があるのだが...