勇者の子孫が竜王を倒し、
またその子孫が破壊神を倒した頃から
さらにさらにさらに時代が下り、
そこからさらに時代が下った頃。
勇者の血は薄く成り果て
直系の子孫(と称する家系)からも
勇者の資質を持つものは現れなくなった。
しかし、一方でその血は劣性遺伝として
広く多くの人の中に宿されて
時折、勇者の家系以外からも
勇者が誕生することもある時代。
薄れゆく勇者の血を後世に残そうと
自らと初代勇者の愛の証である「勇者の種」を
精霊はひとりの錬金術師に託す。
勇者の種は食べたものが
勇者の力を宿す精霊の護り。
その勇者の種を精霊から譲り受け研究した
錬金術師は勇者の複製ホムンクルスを
作り出すこととなる。
勇者の複製はあらゆる面で勇者に劣るが
勇者並みの力を持ち
いつかあらわれると精霊に予言された
「最後の勇者」に仕えるため
長き眠りについた。
そこから300の年月がさらにながれ……。
Permalink | 記事への反応(0) | 10:20
ツイートシェア