お母さんへ。
またあのお皿を割ってしまいました。ごめんなさい。
私が小学校4年生の時に、家庭科の授業で使うために勝手に1枚持ち出して、道で転んで割ってしまった、あの5枚組のお皿です。
お母さんのお気に入りのお皿だったから、あの時はとても怒られて悲しかったです。
「言ってくれれば他のを貸したのに」と言われたのを、今でも覚えています。
あれからずいぶん経ち、お母さんが亡くなって、家族はバラバラに暮らすようになりました。
私はあのお皿をしばらく見ていなかったけれど、去年引っ越した時にダンボールからあのお皿のうち2枚が出て来たのです。
見た瞬間に昔の事を思い出して懐かしくなり、またあのお皿を使うようになりました。
ところが、今朝それを割ってしまった。手が滑りました。
猫が居るので(お母さんに一番懐いていたあの子です。すっかり年を取って小さくなりました)、すぐに片付けて掃除機をかけました。
私の手元には残りあと1枚しかありません。
できれば一生使いたいけれど、これもいつか割れてしまう日が来るのかもしれません。
形あるものは必ず壊れるのですね。
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ググってみました。なるほど、これは良いですね。 今朝割ったお皿はもうゴミに出してしまったので無理ですが、残った1枚が割れた時には金継ぎも考えてみようと思います。 元骨董屋...