子供に「はやくしなさい!」って、おかあさんが言っている。
寝るのは8時半。まだ30分もある。もうお風呂もご飯も終わってしまって、宿題も終わってしまって、歯磨きして寝るだけだもんね。
子供からすれば「?」っていう顔になるよね。
まずは漢字帳を作っている。のりで張り合わせている。
「スティックのりなんて使ったら途中で乾くでしょ」っておかあさんが言っている。
いや、作っているのは提出物じゃないわけだし・・・。
もう、今日すべき勉強はしてしまい、ピアノの練習もしたし、上手に漢字練習帳も作った。
要らない紙の裏側を上手に使っているね。
「はやく漢字書くなら書きなさい」っておかあさんが言っている。
今日はご飯はおとうさんが作ったんだけどな。
のんびりしていてくださいね。
「姿勢が悪い」っておかあさんが言っている。
いやいや、邪魔されてちょっと腐り始めてますね。
じゃあちょっと場所変えて集中しましょうか。
漢字なんて、準備できたらすぐだ。まだ数分しか経ってないけど、もう書き終わっている。
終わったらもう別の事で遊んでいる。
私はどういうわけかそれが見えてしまう。実際まださっきから数分しか経ってない。
寝るにはまだ30分もある。
十分はやいと思うけどなあ。
私がそばにいると子供が私に操られているように見えるかも知れないけれど、そうじゃないんだよ。
行きたい方向を邪魔しないだけ。どうしてわかるのか?
おかあさんはデートの時に一回だって時間通りに来たことはないんだよ。
来ないってわかっていても、おとうさんは先に来て待ってるんだ。
心配するのは慣れてるけれど、心配させるのは嫌な性格なので、それでいいんだ。
あれ、おかあさんが夕ご飯の片付けをはじめちゃったかもしれない。
お手伝いしなくちゃね。
お手伝いが自然に出来るようになると良いね。
お父さんは子供の頃喘息でいつも大事にされていたからあんまりお手伝いしたこと無いよ。
それが今は人のお手伝いばかりする職業なんだなあ。
お手伝いなんて、教えてもらわなくても、気持ち次第なんだろうね。
おかあさんがもっとのんびりしてくれると良いね。
あなたの子供たちはうんといい子なんだから、なんにも心配する必要はないのに、
「親業」なんてそんなもの、勉強しなくて良いのに。
もともと遅刻をするような時間感覚の人は時間の逆算が出来ないのだ。たぶん自分が言われたから子供には「急げ急げ」って言うのだろうと思うけれど、時間の逆算が出来ていない状況でそれを言っても意味はない。それどころか子供は意味がわからない。自分が遅刻するタイプの人は逆に子供が遅くても許してあげるぐらいで丁度いいと思う。むろん毎日同じスケジュールで過ごすのもひとつの方法だけどね。
逆にきっちり逆算できる人は1分単位で子供の行動をコントロールできるから、遊び時間が多くなる。
親業ってそういうこときっちり教えてるのかな。心配。
親業なんて勉強する時間があったら、子供の勉強を一緒に見たほうがためになると思うなあ。楽しいよ。
さあ、お手伝いお手伝い。