2008-12-10

かんなぎ」休載騒動の件で、「よつばと!」のすごさを再確認した。

今回の騒動で分かることは、「読者の期待を裏切ってはならない」ということだ。

おそらく多くの読者はヒロイン過去に男がいたなんて設定は、望んでいないだろうからこうなることは当然ではある。

ヒロインは男を作ってはならないのだ。(ハーレム漫画主人公は別としても)

では、「よつばと!」ではどうだろうか。

恵那(三女)の場合

恵那小学生なので、読者的には彼氏は勿論、男友達の存在も許されない。

しかし、第8話に恵那の友人というみうらという新キャラが登場する。

このみうらは短髪で、見た目からは男の子なのか女の子なのか断定はできない。

もし、このみうらが男の子ならば、恵那好きの読者は地獄に叩き落とされることになったはずだ。

しかし第21話にてみうらの性別は女だと判明し、恵那ファンは救われることになった。

このように、読者を不安にさせることにより、その後の読者の幸福感は増大されているのだ。

風香(二女)の場合

風香高校生なので、流石に男に興味が全くないというのは不自然である。

かといって、彼氏がいたりするというのも、読者にしてみれば面白くない。難しい所である。

風香は第25話にて失恋したが、これは読者の期待にとって一番いい落とし所だったと思う。

過去に告白されたことはあるが、それは断ったので彼氏がいたことはない、というのも読者の満足するところである。

○あさぎ(長女)の場合

あさぎは大学生で、ジャンボややんだの反応を見るに、すごい美人である。

これぐらいのレベルになると、彼氏がいても読者は許さざるを得ない。

第17話で、風香の口から彼氏がいるという情報がもたらされるも、

すぐさま「あれ?あの人はもう終わったっけ?」と取り消され、現在彼氏の有無は明らかにされていない。

この際の一喜一憂するジャンボを笑ってしまうけれども、これは結局自分自身を笑っているのだ。

こうしてみると、作者は読者の反応を全部見越して、読者の満足度が最大限にしているように思う。

つーか読者って書いているけど、自分以外の読者の反応なんて知らないので、これは単なる妄言なのかもしれないけれど。

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