2007-11-15

携帯電話の思い出

私が携帯電話を買ってもらったのは中学卒業する3月のことで、市外の高校に進学することが確定し、どうも毎日帰りが遅くなりそう、という見込みになったからだった。

その頃の携帯というと、ストレートで、軽く(以降各社やたら軽さを競う傾向だった気がする)、待受画像なんてものは設定できず(時計と日付表示のみ)、白黒で、バックライトオレンジ固定で、着信音は2和音だった。メールだって全角で128文字だったか64文字だったかしか送れなかった気がする。

16和音!や32和音!が売り文句になる時代があった、ということを今の中高生は理解できないに違いない。図らずも、私は携帯進歩体感しながら成長することになった。

カラーになったとき。携帯カメラがついたとき。動画が撮れるようになったとき。着信音が不快デジタル音ではなくなったとき(しかし気づきにくいという諸刃の剣)。折り畳み式が出たとき。ネットができるようになったとき。TVが見られるようになったとき。どれも印象的で、その時はほんとうに凄い進歩だと思ったような気がする。今思うと、とても懐かしい。

冒頭に戻るが、私が初めての携帯を買ってもらったのは高校に上がる直前のことで、これはうちの教育方針からすると、とても異例なことだった。私が難しいといわれた第一志望校にギリギリ滑りこんだことと、その高校が遠かったこと。携帯が今よりももう少し実用的な、持ち運ぶ電話、として捉えられていたことが何とかこの奇蹟をものにしたのだったと思う。

あの頃は中学生携帯所持率は1%くらいだった。学年に何人か持っている、程度。それも携帯ではなくPHSだったような気がする。今はほとんどの中学生携帯を持っているようだ。私は中学生携帯は必要ないと思うし、父も母もきっと同じ考えだろう。もし、私が今の世代だったら、きっと中学生の頃に携帯を買ってもらえることはなかった。それは非常に辛いだろうな、と思う。みんなが持っていて、自分だけ持たない連絡手段。考えるだけで気が重い。

携帯電話。今はもう、手放すことが考えられないものなのだけど、私の人生への登場が高校入学と同時というベストタイミングであったことを幸運に思う。

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