はてなキーワード: ミンチとは
“諦めちゃだめ”という呪文は優しいけれど 綱渡りをしている
落ちて体がミンチになっても 誰も片付いてくれないところの綱をわたってる
“一人じゃない”という呪文は心臓に光を与えてくれるけど その光はあまりにもぬるい
甘く良い苺を使ったケーキも 悪くなるような温度の
“生きろ”という呪文は白くて絡まった繊維を解いてくれるけど その繊維はいろいろな穴にはまる
空気の交通量が減って しまいには目にも入って見えなくなるような
そんな呪文たちがぶつかりあったり 大きくなったり 縮んだりして エネルギーになる
その電球の光は 太陽の変わりになって美味しい果物や美しい花を作る
そして その光の熱はどっかの建物を燃やしたり 誰かをヤケドさせる
そんな作っては壊しての行動を 24時間以上みんなやっている
私も あなたも 彼も 彼女も
ペットブーム。高級品が売れているらしい。
久しく行っていなかったペット店が、以前は手広く商売していたのに、
今は犬の餌専門店に商売替え。
宮崎産地鶏のミンチとか、モンゴル直輸入の羊肉とか。どう見ても人間用の高級食材。
うちの地域は普通の田舎町で、その店だって有名なわけでも何でもないんだけれど、
こんなものがよく売れるらしい。
うちの犬に買って行った一番やすいフードが、レトルトで一食ぶん250円。
うちの病院で出している病院食が、常食で一食240円。これでも全然利益が出なくて、
「お金がかかりすぎる」。老健施設なんかでは、コストに関するクレームが
後を絶たない。ペットの食事に250円を惜しまない人達は、家族が抱える老人には、240円を惜しむ。
大阪で、公園を占拠する浮浪者に退去勧告が出されたとき、大勢の市民が反対した。
みんな正義が大好き。でも、正義が好きなのと、問題を解決するのが好きなこととは話が別。
浮浪者の権利を声高に叫ぶ人達は大勢いても、浮浪者を自分の家に招く人は誰もいなかった。
かわいそうな老人が安らかに生きていくのも、人としての当然の権利。
正義感が強い家族の人は、入院中の寝たきり老人を点検して、すり傷ひとつ見逃さないけれど、
その人が「体の向きを変えて下さい」とお願いすると、手を出さないで黙ってナースコールを押す。
ペットブーム。犬の権利なんて主張しなくったって、かわいい犬には誰でもお金を払う。
お店大もうけ。ペットお腹いっぱい。飼い主大満足。みんな幸せ。
浮浪者が臭くなかったならば、老人がもっと「かわいい」生き物であったならば、
問題は勝手に解決して、そこにはたぶん、正義の出番はなかったはず。
汚らしい浮浪者、寝たきりの老人みたいな存在には正義が集まる。正義を唱える人達は、
本当のところ、そんな人達を「どう」したいんだろう?