2007-03-08

正義が大好きな人達

ペットブーム。高級品が売れているらしい。

久しく行っていなかったペット店が、以前は手広く商売していたのに、

今は犬の餌専門店に商売替え。

宮崎産地鶏のミンチとか、モンゴル直輸入の羊肉とか。どう見ても人間用の高級食材

うちの地域は普通田舎町で、その店だって有名なわけでも何でもないんだけれど、

こんなものがよく売れるらしい。

うちの犬に買って行った一番やすいフードが、レトルトで一食ぶん250円。

うちの病院で出している病院食が、常食で一食240円。これでも全然利益が出なくて、

何とかして食材を削ろうとして、栄養室は毎日頭を抱えてる。

お金がかかりすぎる」。老健施設なんかでは、コストに関するクレーム

後を絶たない。ペットの食事に250円を惜しまない人達は、家族が抱える老人には、240円を惜しむ。

大阪で、公園を占拠する浮浪者に退去勧告が出されたとき、大勢の市民が反対した。

公園に居座るのは、かわいそうな浮浪者の権利。」

みんな正義が大好き。でも、正義が好きなのと、問題を解決するのが好きなこととは話が別。

浮浪者の権利を声高に叫ぶ人達は大勢いても、浮浪者を自分の家に招く人は誰もいなかった。

かわいそうな老人が安らかに生きていくのも、人としての当然の権利。

正義感が強い家族の人は、入院中の寝たきり老人を点検して、すり傷ひとつ見逃さないけれど、

その人が「体の向きを変えて下さい」とお願いすると、手を出さないで黙ってナースコールを押す。

ペットブーム。犬の権利なんて主張しなくったって、かわいい犬には誰でもお金を払う。

お店大もうけ。ペットお腹いっぱい。飼い主大満足。みんな幸せ

浮浪者が臭くなかったならば、老人がもっと「かわいい」生き物であったならば、

問題は勝手に解決して、そこにはたぶん、正義の出番はなかったはず。

汚らしい浮浪者、寝たきりの老人みたいな存在には正義が集まる。正義を唱える人達は、

本当のところ、そんな人達を「どう」したいんだろう?

みんながぬくぬくと閉じこもっている、正義という自己欺瞞の箱。

正義の箱とダンボールハウス浮浪者を暖めるのに役に立つのは、どっちの箱なんだろう?

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