N氏がドモホルンリンクルの雫を見つめる仕事を終えて社屋を出ると、外はすっかり平成40年になっていた。朝、出勤前にめくったカレンダーは平成7年の7月1日で、もうすぐ777の日が来ると妙な高揚感を抱いていたにも関わらず、だ。記念すべきゾロ目の日を逃したことでN氏は少しばかり損した気分になったが、仕事中ずっと「早く時間が過ぎ去って欲しい」と願っていたのが叶ったのだと思えば、そう悪いことでもないように思えた。
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