■息子の寝顔が執事に似ている
眉間に少しシワを寄せて、左手は開いて胸元に置いている姿が、命を受けた執事に似ている。
下唇はきつく仕舞われている。
ずっと息子を見ていたいなあと思うけど、お腹が空いたからバナナマフィンを食べなければいけないし、集団のなかで暮らしているのでLINEの返信をしなければいけない。
うまく寝かしつけられないと怒り出すので、両腕はずっと筋肉痛だ。
いつまでこんなふうに泣いてくれるんだろうと思うと切なくて悲しくなる。
机の上ではいろいろな公的な書類が記入を待って散らばっている。
雨が止まなければいいのになあと思う。
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