昔あるところに、おじいさんとおばあさんが暮らしていました。
おじいさんが丹念に育てているアジサイが鹿に食べられてしまうので、どうにも困っていました。
そこでおじいさんは、鹿よけの罠をこしらえることにしました。
おかげで、あじさいが鹿に食べられることはなくなりました。
それを知らない村人たちは、その罠に近づき間違って罠に掛かってしまい、たくさんの人が死んでしまいました。
おじいさんも鹿よけの罠が壊れてしまったことを知りませんでした。
おじいさんは、多くの人が死んでしまい、悲しくてごめんなさいと、自らの命を絶ってしまいました。
それからというもの、アジサイはいつにもなく、とてもとても綺麗な深い青色の花を咲かせるようになりました。
その色は、とても悲しく見えました。