席が半分くらい空いている地下鉄で、僕は吊り革につかまって立ってた。
隣には白いワンピースの女子が、両手で文庫本を読んでた。
少し電車が揺れたとき、女子がちらっと吊り革を見て、
片手で漏れがつかまってる吊り革をつかんだんだ。
そのときの漏れは勇気とか余裕がなくて、
握り直すたびに触れそうになる手の距離が怖くて、
吊り革を離してしまった。
今度は離さないよ。今度は無いだろうが。
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