真面目に質問しておられるようですので、ご意見を尊重した上で恐らく認識に誤りがあると思われる点について指摘させていただきます。
まず非定型うつ病にMAO阻害薬が有効というのは順序が逆です。うつ病の診断基準を満たす人々の中に一定の割合でMAO阻害薬に反応する一群が存在し、それをして「非定型うつ病」と称するようになったのが非定型うつ病の名称の始まりです。現在では非定型うつ病については、MAO阻害薬への反応性についてもあまり言及されなくなっており、対人反応過敏性との関連が強調されています。
またMAO阻害薬自体は現在の日本でも処方可能です。抗パーキンソン病薬として認可されている商品名「エフピー」はMAO-B阻害薬です。またエフピーの非定型うつに対する臨床研究は、保険適応の問題からパーキンソン病合併者に限定してだとは思いますが、日本国内でも実施されていると耳にしたことはあります。
日本国内に新規の抗うつ薬を導入しようとする流れはさほど乏しいものではありません。しかし国内導入に際しての指標とするべきRCTで既存の薬剤と比べて効果の優位性を示せずに脱落するケースが多いのです。ここからは私見ですが、これらの薬剤の抗うつ効果を認める多数のRCTが存在することを考えると、むしろ問題の本質は対象となる「うつ病」の診断をなされた対象の方々の傾向に要因がある可能性があります。つまりいわゆる診断基準的診断では「うつ病」となるものの、既存の抗うつ薬中心の治療では解決しがたい人々が少なからず存在しているという可能性です。この方々が軽症であるとか重症であるとかいうことではなく、既存の治療が有効ではないという点が問題だと思います。
水一滴も口にできず、言葉も発せず体も動かせないほどのいわゆる重症うつに対しても、多くの場合において現在の日本国内で処方できる処方薬で治療することが可能です。抑うつと自殺の関連については十分に対策が練られるべきですし、既にいくつかの実際的な対策は全国の研究機関、治療期間で実施・検討されていますが、現在の精神科臨床にうつ病界隈において問題となっているのはむしろ薬物療法ではいかんともしがたい方々の治療であり、薬物療法を中心とした医師主導・病院および治療機関中心の方針では解決しがたい状況に対する対応が、自殺対策という観点からもより重要であると考えられます。
今後のご自身の療養において、ご参考にしていただければ幸甚です。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2010120600571 にあるように、今年も自殺者が3万人を越えるそうです。 自殺者の要員を分析すると、色いろあると思います。この記事では、うつ病につ...
真面目に質問しておられるようですので、ご意見を尊重した上で恐らく認識に誤りがあると思われる点について指摘させていただきます。 まず非定型うつ病にMAO阻害薬が有効というのは...
だめだよぉ。 日本は仕事する椅子がないんだから、もっと死んでもらわないとぉ。
椅子がないのは、第一には日本経済が戦略的に失敗したからで、第二には人口の再生産が上手くいっていないからだが。 第一はともかくとして、第二の要件を失ってどうするんだと。
日本のマスコミはWHOの勧告に従った自殺報道をすべき