2010-11-06

最悪すぎるアニメ声優業界の慣例

アニメゲーム声優イベントレポートで、

すでに一ヶ月以上も前の記事がニュースとして流れていることに、

違和感を覚えたことはないだろうか。

アイドルタレントイベントであれば、終わった直後に記事が流れることも多い昨今。

多くのネットメディアはあらかじめ原稿作成しておき、

イベントで起こったことを最中に追記し、終わった頃には記事を流す。

そんなパターンがほとんどだ。

新聞でも、次の朝には紙面上に載っている。

アニメゲーム声優のそれらは、ネットメディアであっても1か月後。

なぜそんなことが起こるのか。

メーカープロダクションのチェックが厳しいからだ。

例えば声優イベント

まずは原稿と使用する写真を、主催社側の広報に送らなければならない。

主催社の広報を経て、各声優プロダクションに回り、

それぞれのマネージャーがチェックし、さらに声優自身がチェックする場合もある。

声優10人、マネージャー10人(声優を兼任している場合も多いが)、

そして主催社の広報が確認するとなれば、21人もの確認が必要になるのだ。

すべてが完了した後、主催者の広報に戻り、すべての要望をまとめた上で書き手に送られる。

声優の数が多かったり、全員のプロダクションが違ったら最悪だ。

声優9人、プロダクションは5社に渡ったとあるゲーム声優イベント原稿を書いた際、

全く戻ってこず、2か月後の掲載になったことが実際にある。

アニメイベントでは3か月後という例もあった(自分ではないが)。

大規模なイベントならば、取材に入るメディアもそれなりの数あるだろう。

それに対し、広報窓口は1人2人。

校正済みの原稿を受け取るまで、早くて3週間だ。

変更要望を反映させた後の原稿確認も必要だし、

写真NGが出されれば、代わりの写真を確認してもらわなければならない。

世に出るのは、イベント開催から一ヶ月以上経つこともわかって貰えると思う。

とても面倒くさい。

書き直しがないよう、無難な内容になる。

ほんの少しの難点だって指摘される。面倒くさい。納期が遅れる。書けるわけがない。

写真満載のイベントレポートを書きたい。でも、ぶっちゃけ書けない。

顔のアップなんて無理。肩から上も無理。

表情がわからない程度の写真を使うのが一番無難だ。

メーカーから渡された公式写真を使うのが一番楽だが

その公式写真ですら声優のチェックがはいるため、メディアの手に渡るのは2~3週間後だ。

とにかく時間がかかり過ぎるのだ。

しかも遅すぎる記事を掲載して非難されるのはメディア、そしてライター側だ。

そんなこともあり、ライター名前を出さない。

悪しき業界の慣例としか言いようがない。

その慣例が、一般メディアを遠ざけていることには気がついていると思いたいが、

きっと気付いていないのだろう。

その業界にしかいない人には、気付くことが難しい。

例外はある。新聞社場合だ。

新聞社宣伝効果は、それはそれは大きいだろう。

他のネットメディアは一ヶ月後だが、

チェックなしで許され、翌日には掲載している新聞社が実際にある。

(許されているというか、新聞社側がこのおかしな慣例を突っぱねたという噂もあるが)

新聞社が多数入る取材に関しては、他のメディアにも速報が許される。

水樹奈々コンサートワンピース映画舞台挨拶……etc

まるで、新聞以外のメディアは信用に値しないといわれているようだ。

イベント後にTwitter内を検索すれば詳細がわかる。

そんな時代に、一ヶ月後の記事に何の意味があるだろうか。

ぜひこの話を、アニメゲーム声優関係の人に回して欲しい。

ネット親和性の高いこの世界をより盛り上げるためにも、

この悪しき慣例は払拭されるべきだ。

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