文藝春秋の老舗月刊誌『諸君!』の最新号が、投資家の「切込隊長」こと山本一郎氏をめぐる一連の経歴詐称
疑惑を取り上げ、山本氏を批評していることが分かった。一方、同じ号では山本氏の原稿も掲載しており、
同誌の狙いが注目される。
『諸君!』の7月号には中国経済に関する山本氏の文章が12ページにわたって掲載された。ちなみに山本氏は
先月15日、同誌から執筆依頼が来たことを自身のブログでひとつのエントリを費やして説明している。
しかし、同じ7月号の「麹町電網測候所」というページで山本氏が俎上に乗せられた。
記事は『切込隊長という御仁がいる』という書き出しで始まり、『ネットラジオでも言いたい放題で、
「アタマのいいやつ」という評価も最近、定まりつつあった』 など、山本氏を紹介。『他でもない本誌でも
執筆するようになっている』とも触れている。
その上で、経歴詐称疑惑をめぐる騒動に言及。『わが同胞に宿るホラ吹きの習俗、烏滸(おこ)の伝統は
このような形で活きているのかも知れない。だが、ホラはそれをよしとする聴衆、観客との関係性において
初めて十全に機能する』と表現し、それまでの賞賛が瞬時にひっくり返った状況だと説明している。
さらに記事では、『電網世間の煉獄で自ら選ばれてしまうことを欲して画策した者の恍惚と不安、
山本氏の寄稿との同時掲載について『諸君!』編集部へ訊ねたところ、他意はないとのことだった。