2009-12-31

天皇制というか君主制について考えている

君主制正当化される理由は何だろう。

  • 合議制は慎重性を、独任制は迅速性を旨とする。

日本ではハイブリッド議院内閣制国会-内閣-首相)が取られている。

世界的には直接選挙大統領間接選挙首相を両立させる国も多い。

直接選挙では国民の意志が反映され、間接選挙では専門家である政治家の意志が反映される。

国民が減税してくれる大統領を選んでも、増税やむなしと思っている政治家増税する首相を選ぶかも知れない。

逆に、歴史民族の分断がなければ、君主制を廃することは、君主が象徴してきた歴史民族国家から切り離すことになり、民族国家では抵抗があるだろう。

歴史民族の象徴を国家と切り離して、千家や市川流みたいに名誉ある市民として残せば、歴史民族は保たれるという考え方はありうる。

  • 帝王教育については、今それを使える国と使えない国がある。

日本天皇に実権がないから帝王教育を受けても使いようがない。

ただし外交文化歴史に関する教育が違い、それによって君主だけが高度な外交政策文化政策歴史政策を実行できるということはありうる。

ただそれは外交プロ文化プロ歴史プロ高級官僚として育成して代表すればいいのであって、それを一人に圧縮するというのは、やはり人類の脳は象徴、擬人化という分かりやすさから逃れられないのかも知れない。

とにかく、専門教育の度合いだけ言えば、君主首相大統領より高い教育を受けられる立場にある。

  • 表にするとこんな感じ。
制度民主迅速性慎重性専門性象徴性
合議制
首相
大統領
君主制
官僚制

こうして見ると、専門性と象徴性を生かすことが出来れば、君主制を残す意味は大いにある。

  • あるべき君主制はどんなものか
    • 政治と政策以外の全ての国家関連機能に関する教育を集約し、特殊な官僚として国家を代表させる。この場合政治や政策とそれ以外の領域を厳格に分ける必要が出てくる。
    • 外交はともかく、文化歴史はとりあえず政治や政策以外と言える。そうした機能を集約し、国家と切り離し、民間における第一人者にする。この場合政治や政策以外の機能を国家管理できなくなる。
    • 結局「政治とは何か」「政策とは何か」「何を持ってそれ以外と言えるか」ということを考えなければならない。

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