2009-01-07

まだ完全に喪女にはなりきっていなかった中学生の頃、クラスで人気の男子と席が隣同士になり、その子がFF8クリアファイルを持っていたのがきっかけでちょっと話すようになった。

別にそこまで仲がいい訳ではなかったんだけど周囲から見ると割と仲良く見えたようで、しかもその仲のいい相手がこの冴えない私だもんだから、一部の「オシャレ女子」に反感を買ってしまった。

休み時間中その男子がいない時に、机の回りに3人ほどズラっと並び、「ねぇ、増田さんさぁ、増男君と仲いいの?」と聞かれた。

「え?いや、別にそんなには…」

「なんかさぁ、最近、よく話してるよね」

「ていうか調子乗りすぎてない?増田さんって増男君の事好きなの?」

「別に好きじゃないけど…(この頃クラウド命だった)」

「でもさあ、間違っても増男君は増田さんのこととか好きじゃないから、勘違いしないでよね」

「ちょっと話してもらったからってさー。増男君迷惑してるよ?」

このとき私は

(すげぇ…少女漫画テンプレのようなことをされている…)と半ば感動していた。

マジでこんな漫画みたいなことあるんだ…と。しかも、それがおよそ恋愛とは程遠い位置の顔をした自分になされている…!こういうのって普通可愛いけど女子には嫌われちゃうの☆みたいな子がなるもんじゃないの?悲劇のヒロインの立場私でいいんすか?逆に私は認められたのか?ていうか、こんな漫画みたいなことが現実に起きるなら、クラウドみたいな男もその辺にいるんじゃないの?……とかよくわからない事を思っていた。

そう考えていたらなんだか嬉しくなってきて、

「あ…うんなんかわかんないけどゴメンね」とニヤニヤしながら言った。

そうしたらそのニヤつきがキモかったのか軽く引かれ、

「いや、わかったんならいいけどォー……」

「増男君にはもう話しかけないでね!」

と決め台詞を残して行った。

よく言えば素直、悪く言えばアホだった私は「そうか。もう話しかけちゃだめだ!」と思い、増男君が「FF8の下敷きもゲットしたー」と嬉しそうに話してきたのに対して「ゴメン私もうFFは……ドラクエ派になったから……」といかにも辛そうに言った。

増男君は「えっ。あんなにクラウドクラウド言ってたのに、もういいの?」と言った。今思うと、黒歴史すぎて泣きたい。そんなにクラウドクラウド言ってたのかよ……私……ひぃいいいいいい

それ以来余り話さなくなり、席も代わり、気付くと増男君は例のオシャレ女子たちに囲まれていた。

私はというと席が替わったことで偶然オタ要素の持ち主である女子たちと席が近くなり、彼女らと順当にオタ女への道を歩み始めていた。「好きな人いる?」というと普通キャラクター名前があがってくるような世界にいた。

そんな感じで完全に関わることがなくなり、廊下ですれ違っても当然のように一言も話さなくなった。

高校も違うところへ進学して完全に縁が切れた。私は東京大学へ行ったため、道ですれ違うみたいな可能性も皆無になった(彼が東京へ行っていなければの話だが)。

そうしたら何故か今年突然に、年賀状が来た。

お久しぶりです。増田さんは今もまだドラクエ派?俺は今年PSPを買っちゃいました」というような事が書いてあった。

多分彼はオシャレ女子に囲まれ順調にモテ男となったんだろうと思っていたのでいまだにゲームやってるっぽいのが意外だった。といっても今時DSPSPくらい若者ならオタじゃなくても持ってるだろうし、どうなのかわからないけど。私は完全にオタ&喪女と化した。男子と関わったのは増男君時がピークという喪女ぶり。

……でまあ、だから何ってわけじゃないんだけど、妙にびっくりして、思い出とともに増田に書き込んでみた。些細過ぎる驚き。ところでこれはお返しの年賀状を送るべきなんだろうか?

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