僕は山木さんという人と一緒に生活している。
小さい頃から色んな話をしたり、色んなことを教えてもらった。
僕は、昔から周りの子が出来ないことが簡単に出来てしまうらしく、親や親戚、近所のおばさんに将来が楽しみねと言われた。
しかし、大人になった僕は天才には程遠く、周りに迷惑ばかりかけている。
無能、なんでこんなことが出来ないの、死ね、様々なことを言われた。
みんなマニックスのリッチーのように僕を置いていってしまうんだと思っていた。
そんな僕でも、今はIT企業に就職し、なんとか働くことができている。
定型作業ばかりやらされているとき、上司の人がこんなことを言った。
「会社は一人では動かせないんだよ、増田くんの今やっている作業もその一つなんだ、
こういう作業をしている人がいることを知らずに生活している人が多いが、必ず見てくれている人がいる。
今、君が座っている椅子だって、使っているパソコンだって用意してくれた人が必ずいる。そのことを忘れないでほしい。
僕は君がこういう作業をして貢献してくれていることに感謝している。辛いこともあるかもしれないが、がんばってほしい。」
この上司の人は、僕の話にも嫌な顔一つせずに付き合ってくれる大切な人だ。
「福井県は家の鍵みたいですよね」
「おまえは面白い奴だな ははは」
こんな話をして、何人も友人を失ったことがあるが、この人はこういう話をしても喜んで話してくれる。
「増田のせいだ」
周りのみんながそう言っていることを今日知った。
出来の悪い僕の教育係になり、ストレスから自殺してしまったらしい。
これから山木さんと話合うつもりだ。
どのみち、今は僕の時間だから山木さんに止める術はない。
ここに、今まで僕と山木さんに関係してくれた全ての方々に感謝のことばを送りたい。
みんなありがとう。
さようなら。
「福井県は家の鍵みたいですよね」 「おまえは面白い奴だな ははは」 こんな話をして、何人も友人を失ったことがあるが、この人はこういう話をしても喜んで話してくれる。 おれ...