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2013-06-22

Re:東方生命

夜の明け方の頃、私は目が覚めた。

寝ていた、という訳じゃなく、そんな感じだっただけ。…いや、本当だよ!?

よし、また眠…あれ?後ろに回した手と、肩に重みを感じる…気のせいかな…年のせい、という訳は無いし…私は横を向いた。ら…1人の幼い少年が私の肩に掴まって寝ていた…

…は…?

「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?」

うっかり叫んでしまった。…勿論、その言葉にはまた言葉が返ってくる。

「うるしゃいよぉ!風音と陽奈が泣いちゃうじゃないかぁ!」

少年は、覚えたての言葉を私の顔を見て言ったが、その後固まった。

「…どうかしたの?」

私は優しい声で問い掛ける。

「お姉さん…誰ぇ?…此処…何処ぉ?」

何も、知らない間に此処に来たらしく、もう泣いている。

「…大丈夫。私は悪い人じゃないから。悪い妖怪でもないから。」

何とかしてこの少年を宥めよう。何の解決にもならない。

「あと、此処はね、幻想郷と言って、忘れられた者が集う所なの。」

「げ…ん…そうきょう?」

「うんうん、幻想郷。此処の紅魔館という所で私は門番をやっているの。」

「じゃあ僕らは忘れられたんだ…」

…そっち!?

そう言うと、少年の涙は消え、私の肩から下りた。

「あっ、どうかしたの?」

そういえば手に感じる重みがまだあったな…

「お姉しゃん、手を前にやってみて。」

「ん…?」

言われた通りにしてみる。

あれ!?手に感じる重みが無くなった…と思ったら、少年が持っていた。いや、抱いていた。

風音抱いててくれたんだー!ありがとー!」

抱いてたって言う?それ。

しかもその風音って子は、赤色の髪を生やしていた。

「…お姉しゃん、何しゃいなの?」

「…200年以上…というか、覚えてない。」

「えっ」

「君は?」

「…僕は3しゃい、妹は0しゃい。」

生まれたばっか、か。

「あ、自己紹介を忘れていたわね。私は紅美鈴妖怪よ。」

「僕は春流。僕には双子の妹がいて、風音と陽奈が…あれ!?陽奈は!?」

気づこうか、最初から!兄妹でしょ!?

「あれ…名字、ないの?」

「…知らない」

春流は、名字を教えてもらっていないのだと、察した。

「…まぁ、いいわ。春流君、私の名字をあげる。変かもしれないけど。」

風音にあうから、いいよ。」

片方の子の事は二人ともどうしたのか、気にしなかった。

 
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