2016-08-10

[] 髱

(たぼ)

上方(かみがた)(関西)では(つと)という。女性結髪の後部に張り出した髪をたわめてつくった部分の称。

日本髪の美しさのポイントとなる部分でもある。中世以降、女性は下げ髪(垂髪)であったが、のち唐輪髷(からわまげ)となって

髷ができても髱はなかったが、江戸時代初期の被(かぶ)り物禁止以降、素顔で歩くようになって、後頭部に髪をまとめることが

おこり、これを髱とよんだ。当時の髱は鴎(かもめ)の腹の形から鴎(かもめづと)といった。18世紀に入ると、髱が垂れ下がって

着物の襟を汚すところから、髱差しを利用して反り返る形をとるようになり、せきれい髱、雀(すずめ)髱が生じた。

さら18世紀後半になると、鬢(びん)が張り出してきた結果として髱は小さくなった。また19世紀に入ると鬢が縮小したのに

つれて、髱差しが再度利用されることになった。この結髪法は昭和20年代、洋髪が盛行するまで、和服日常着とする女性の間に

普及した。

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