しかし、その店主(女)がイイと思った客(男)しか食べられない。
どうしてそんなラーメン屋に客が来るのか??
店の雰囲気も悪く無い。
看板に載っている写真はどれも美味しそうなラーメンの写真である、隣には餃子も写っている。
そして客は店主に入店許可を貰う為、毎日ラーメン屋に通い、店先で立ち話をし店主の心を解きほぐしていく。
時には、ラーメン屋を営む愚痴を聞いたり。昔の客の愚痴を聞く。
「いやぁ、こんな美味しそうなラーメンは見たことが無いよ」
「ここのラーメン以外今は考えられないね、他のラーメンは食べ物とは思えないよ」
やっと食べる事の出来たラーメンは格別である。しかも値段は100円。
これからは毎日100円でラーメンを食べることができると客は一安心である。
しかし大変なのはこれからである、100円のラーメンを狙う他の客に注意を払いつつ
店主の機嫌も取らなければならない。
そしてある日、レシートにテーブルチャージが追加されるようになり、ラーメンの値段も徐々に上がっていく。
しかし外に置いてある看板には相変わらず100円の表記、写真は前よりももっと魅力的になっている。
気付けば客は他のラーメン屋を探し求め、店主は新しい客に愚痴を漏らすようになる。
「経営が上手くいかないのだから、唯一の客が助けるのは当たり前でしょ」
店主は前回と同じように感動する。
あとチャーシュー1枚1000円ね!!」
客は店を飛び出し、それと入れ違いに新しい客が入ってくる。
そして店主は言う
「あなたが入店してくるのを待ってたの」
「俺もうこの店以外行かないよ」
と客は返す。
マジでこんな考えの奴がたまにいるから凄いよな。 恋愛云々の前にもっとちゃんと生きることをお勧めする。