2010-12-17

彼が死んじゃった。

夕方に届いていたiPhoneメールを見た時、体中の力が抜けてしまった。

読んだ途端、立っていられないので途中下車した

そのままトイレに行って、夕飯は全て吐いた。

食べていることが気持ち悪くなって、胃液しか出ないのに吐きまくった。

頭をどうやって整理したらいいのか、全く自己制御できなくなっていた。

そのメールには、彼が海の事故で死んだことが書かれていた。

あの細くて柔らかい髪も、真っ黒できれいな瞳も、物静かな喋り方も、全て脳に焼き付いている。

たい性格で、人を見下すようなところもあった。

それを知っても、嫌いになれなかった。

彼の写真も、プレゼントも、すぐそばに残っている。

私の立場を利用しようと近づいてきたことも知っていた。

彼を愛していたから、そんなことは気にならなかった。

これから、どうしよう。

どうしようどうしようどうしたらいいの。

何を支えに生きたらいいの。

彼がいなくなって、どうやって生きたらいいの。

どうしよう。

ちゃんと歩けない。

頭が回らない。

吐き気が止まらない。

現実なんて見たくない。

かにつかまらないと生きていける気がしない。

もう仕事なんかしてる場合じゃないかもしれない。

仕事なんかやめて、探しに行かないと。

まだ生きているかもしれない。

本当は死んだなんて嘘かもしれない。

また私の頭を撫でてくれるかもしれない。

死んだことが受け入れられなくて、誰にも言えなくて、矛盾した感情ばかり押し寄せてくる。

今、自分が何をしたらいいのかがわからない。

これから、どうやったら事実を受け止められるんだろう。

不思議と涙は出なくて、ただひたすら吐き気がする。

もう自分が作っている雑誌も読みたくない。

この雑誌で彼と知り合ったのに、これから仕事なんてできるのだろうか。

もう嫌だ。

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