2009-09-27

借金の片が付いた

自分中学生の時に父が死んだ。

その後、高校生の頃に事実上の継父ができた。

その継父にだまされ、10年以上前から消費者金融数社から私名義で借金カードを取られ勝手管理されていた。

その返済のためといいつつ、奴の思うまま毎月十数万もの金を毟られる。生活費だと言われてしまえばそれまで。従うしかなかった。

自分給料の半分を家に入れる、美談のように聞こえることが地獄のような現実だった。

こっそり貯金しても、体よく言いくるめられむしり取られる。その繰り返し。

自活しようにも精神的な束縛が強く、今思えばなんで出て行かないのか不思議な状態。

だが、母親人質に取られたようなもので、母親すらもマインドコントロールされてしまっている状況では、奴の言うがままになるしかなかった。

結婚したい人が現れても、そのたびにこの借金と家庭環境の話をすると目の前から消えていった。

しかし2年前、今度こそ本気で結婚したい人が現れた。この人を逃したら、本当に自分人生は終わるかもしれない。そこまで考え、彼女に正直に話した。

受け入れてくれた。本当にすべてを受け入れてくれた。

ただし、このままの状況を続けることは猛反対され、自分人生をしっかり取り戻してくれたら一緒になりたい、とまで言ってくれた。

涙が出た。

実際、返済のための負担は想像以上に厳しく、給料の大半が返済に回る。そんなことでは二人のこれからの人生台無しになる。

そこで、借金はすべて自分管理することを宣言した。あーだこーだ言っていたが、こんどばかりは引かなかった。

私の決意が伝わったのか、しぶしぶながらもカードをすべて出してきた。

負債額を合計したら死にそうになった。600万越えていた。

自己破産するしかないか…と思ったが、弁護士に相談して任意整理を行なうことにした。

ここまで借金がふくれあがった経緯を説明したら「実は良くある話なんですよ」とのこと。とたんに泣いた。これまでの人生、本当に無駄だったと思った。

彼女との出会いがなかったら、本当に無駄だっただろう。

任意整理開始。過払い金がかなりあったとのことで、最終的な債務は5分の1程度になった。そんなに減ったというのが驚いた。ここ最近消費者金融の凋落は本当なんだと思った。返済として月々13万ずつ弁護士事務所経由で支払っていった。

そんな中、無事に彼女結婚できた。最高に幸せな瞬間だった。こんな自分が、こんな幸せを味わえるとは思ってもみなかった。

彼女も最高に幸せだと言ってくれた。

そして先々月。

弁護士事務所から「完済しました」との連絡。一瞬何を言っているのかわからなかった。

あれだけあった借金を、すべて払い終わったという。

力が抜けた。何とも言いようのない虚脱感を感じたが、反面肩の荷が下りた思いもした。

一時は死ぬことも考えたけど、手を尽くしてやるべきことをやれば、必ず報われると信じられるようになった。

今は、返済に支払っていた金額と同じ額を毎月貯金している。家を買うのも夢ではなくなった。現実はきびしいだろうけど。

こんな自分を支え続けてくれた妻に、最大級の感謝をしたい。ほんとうにありがとう。

迷惑かけた分以上に、恩返しをしていきたい。

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