2009-09-13

松本人志はやはり時代に愛されてる人なんだろう

大日本人」に続き、「しんぼる」を公開した松本さんはやはり凄い。

おそらく、2作品とも、「笑いで天下を取った」松本さんでなければ公開すらできない映画だったんじゃないのかな。

芸人さんでいうならば、「すべり芸」のポジション松本さんお気に入り山崎邦正さんのポジション映画だ。つまり、つまらなすぎる所を笑うタイプ

 

TVサイズであればすべり芸芸人さんというのは、コストもかからず、周りの演者さんも助けてくれるので、非常にお手軽に実行できる(それなりに腕はいるのだろうけど)。

しかし、映画スケールで滑ろうと思ったらこれはなかなかできない。スケールが大きすぎて予算がつかないのが普通。人入らないと、普通に会社傾くからね。

ところが「松本人志」というビックネームとなると事は違ってくる。予算を決定するポジションや、広告を打つポジションには、かつてのTV時代の松本さんの天才ぶりを目の当たりにし、「笑って」きた世代が付いており、「あの松本なら」という事でゴーサインがでてしまうんだろうね。

考えてみると、「すべり芸」という、なんだか妙な笑いを広めたのも、もとはと言えばダウンタウンの影響が大きいのかもしれない。

 

この映画スケールすべり芸をできるのは、松本さんしかいないだろう。

現に、あの大日本人でも赤字ではないというのが恐ろしい。

 

さらに追い風になってるのが、インターネットの普及による、情報伝達・集積のスピードスケールだろう。昔なら一個人が「つまんなー」といっておしまいだったのが、現在では「いかにつまらなかったか」をアピールする、うまい事言った奴が優勝選手権のような風潮があるからね。

 

本当に、天の時(情報化社会)・地の利(芸能界での地位)・人の和(予算や意思決定を握る世代の元カリスマ)と、三拍子そろった稀有な位置にいる人なんだろう。

あとは、本当に面白い映画を作る才能さえあれば文句ないんだけど。

 

でも、映画を核にして話題や場を作れたり、金銭的にあまりけが人の出ないすべり芸として成立するところが、やはり時代に愛されてる人なんでしょうなあ。

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