2009-04-20

先日、うちの会社にも数年ぶりに新入社員が入社しました。

このご時世ですから、就職するなら安定した大企業公務員を選ぶ人も多いのでしょう。

しかしそんな中で、小さな会社であるにも関わらず我が社を選んでくれたのが彼でした。

まさに我々にとっては、期待の新人とも言える新入社員だったのです。

久しぶりの新人ですから、新人歓迎会ということで私たちは飲み会企画しました。

しかし彼を誘うと、彼は参加できないと言うんです。

当日何か用事があるのかを訊くと、特にないと言う。だったら参加すればいいと言っても、いいえどうしても参加できないんです、と言うだけでした。

別に酒が苦手なら飲まなくてもいい、会社の先輩方と楽しくお話をしようじゃないか。

そんなことを私が言うと、彼は苦笑いをしながら、僕はただ飲み会が嫌いなだけなんです、と答えたんです。

私も同僚も、彼の言葉を聞いて首を傾げました。自分が歓迎される場である飲み会なのに、嫌いであることを理由にして参加したくないと言う。全くおかしな、失礼な新人だと思いました。

どうやら彼は、私たちに歓迎されたくないようです。ですから、私たちには彼を歓迎する義理もありません。

彼の考えを聞いて、新人歓迎会はすぐに取り止めになりました。当の本人である彼は、歓迎会が開かれないということを聞いても、特に何も思っていないようでした。

こんな新人はろくに使えないに決まってます。自分歓迎会にも参加したくないということは、まず心がまともじゃないんです。

どうせ彼は仕事に飽きたなどと言って、三ヶ月かそこらですぐに辞めてしまうんでしょう。もしかすると、一ヶ月で辞めてしまうのかも知れません。一ヶ月も持たないのかも知れません。

そう考えると、私は彼を育てる気にもなれなくなりました。おそらく、他の同僚もみなそうでしょう。

本当にこんな新入社員は初めてです。私はもう彼が動いているのを見るだけで気分が悪くなります。苛立ちさえ感じます。

思えば私たちが彼のように新入社員だった頃に私たちは新人類揶揄されたこともありましたが、彼はそれ以上にジェネレーションギャップを与える存在です。

彼はもう人類ではありません。異星人です。

この国の彼と同じ世代の人間は、彼のような異星人だらけなのでしょうか。

だとすれば、もうこの国はお終いです。世代教育が失敗したのでしょう。

私たちの世代が引退したとき、彼のような異星人が国を動かす立場になると考えるとぞっとします。

この国はお終いです。

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