昔から「留学は貴重な経験になる」とか「若いうちは海外旅行しとけ」とか聞いてたけど、語学が嫌いで中高の英語も大学で取った第二外国語もてんでだめで、どーせ国内で生きてくんだから別に海外なんて行かなくてもいいじゃんとか思っていた自分が、すったもんだの末に留学することになって、えっちらおっちら1年やって、日本に帰ってきた。
行ったのは日本のネット上で大いに話題になっている某国で、留学前はいろいろ心配してたし、実際に大変なこともいくつかあったんだけど、でもなんかさ、やっぱさ、行くと行かないじゃ全然違うんだよね。そこに暮らすのと暮らさないのでは明らかに違った。むかつくタクシーのおっちゃんや超汚いトイレに出会ったとしても、1年間そこに住んで、大好きな友達ができてお気に入りの場所を作ったら、その国のことは愛しいんだ。情がわいちゃうの。使い古された言葉だけど、まさに第二の故郷。
で、帰国して結構経って、ネットやマスコミの第二の故郷バッシングに(仕方ないとわかっていても)イラっとしてしまう今日この頃。確かに責められる部分は追求するべきなんだろうけど、あまりにも嫌悪感が表に出すぎてて何それ? って思うこともしばしば。民度? 何それおいしいの? 本当に他国のことを憂いているのはごくごくごく一部の人だけで、ほとんどの人はネタ的にまた○○かって言いたいだけ。それが悔しい。よくわかんないけど、お前の母ちゃんデベソって言われてるような気持ちになる。
たまに国自体とその国に住む人々を同列に語っている人がいるけど、トンデモ国家に住んでる人だって、国に振りまわされてんだと自分は思う。トンドモ教育受けたり(あるいは教育自体受けられなかったり)トンデモ政策の中で育ったりしてるんだもん。育ってきた環境が違うから好き嫌いは否めない、みたいな。いやちょっと違うかな。とにかくそういった実感を持ったのは、やっぱり留学したから。それまで自分にとって外国のことは他人事でしかなかったんだけど、他人事が私事になるような環境にいたら、人間何かしら変わっていくんだと思う。ひとつの国でそういう経験をすれば、自分の中にある偏見やステレオタイプに気づいて、他の国や人の見方も変わる。これは自分の場合だけど。
長くなったけどさ、若い人も若くない人もいっぺん海外行ったら楽しいと思う。そりゃもうびっくりしたりすげーむかついたりするだろうけど、一つくらい好きなとこ見つかるかもしれないよ。ツアーとか1泊2日の小旅行だと微妙かもしれないけど、まあ美味しいもの食べれたらそれも思い出になるだろうし。大学生なら、お金とチャンスがあるんなら語学力が多少不安でも留学してみるといいと思う。案外なんとかなる。語学を目的にするのもいいし、語学力の他に得るものもあるんじゃないかな。何より日本の外にも好きなものや大切なものができるっていうのが楽しいよ。おすすめ。
自国すら憂いてないのに、他国を憂う人なんてそんなにいない。興味がないんだと思う。相手がどこの国だろうとそうだと思うよ。あと最近よく話題に持ち上がっている国については、そ...
留学の興奮が落ち着いて少し客観的に見られるようになると いかにあの国の政府とそれに振り回され振り回すあの激しやすい国民と 友好関係を結ぶのが難しいか気付くよ