90歳を超える祖父からは戦争は最中も終わったあとも生きぬくだけで精一杯なんだ。
命があればそれでいいんだ。
そう聞いて育った。
戦前、日本において土地はそれほど価値のあるものではなかったし、お金を生むものでもなかった。
資産家だった祖父の父は下町を中心に100件近い長屋を所有していたそうな。
当時は建物の方が価値があったそうな。
年寄りの言うことなので話し半分に聞いているけど、すごいなと思う。
祖父は資産家だった父よりお金を借りて土地と借家を数件。そして国債をありったけ買った。
戦争が始まり国債は紙切れになり、空襲で実家は爆弾の直撃ですり鉢になった。
命は助かった。実家はなくなった。長屋はもはやどうなったかも知らない。
いままでやっていた貴金属関係の生業は国から禁止され続ければ逮捕された。
慣れない商売を転々とし家族を食わせるのに精一杯だった。
戦後の混乱期の苦労話しや、保証もなくすべてがなくなった当時の話しを聞いていると自分にはあまりに理不尽な話しだと思うし、やるせない。
国に保障をもとめたくならないのだろうか?
食うのにも苦労した祖父母からは悔しさの念は感じられない。
生きてこれただけで感謝している。
そうニコニコ笑う何か超越したような祖父母を見て、戦争はできればしたくないものだなと思う。
環境の変化のせいで不幸になるなんて私はとても許容できない。
世界が平和でありますようにと願いたい。
こういう老人の話しはビデオかなにかで記録しておいたほうがいいのかな。
http://anond.hatelabo.jp/20070310175244 私は、形あるものやお金に生きる目的を求めてしまっている。このおじいさんにみたいに、生きてることそのものに喜びを見出せるなんて、とても素敵だな...
そのためのYoutubeですよ!