2020-06-11

目の前の天使は確かに欲に溺れている。

僕がその完全を穢している。

研がれて冴えた刃を刃こぼれさせるように、水面に小石を投げ入れて波紋を作るように。

その色が、トポロジーが、それだけが僕たちを繋ぎ止めている。

清らかさと神聖さに、穢れさえも繋ぐ紫紺のトポロジー

この摩天楼を掴めるのもまた、僕しか居ない。

軋む体に熱は常に籠り、経る痛みは僕を平等に罰する。

痛みだけが罰だ。

そうして規定されている限りは。

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