目の前の天使は確かに欲に溺れている。
僕がその完全を穢している。
研がれて冴えた刃を刃こぼれさせるように、水面に小石を投げ入れて波紋を作るように。
その色が、トポロジーが、それだけが僕たちを繋ぎ止めている。
清らかさと神聖さに、穢れさえも繋ぐ紫紺のトポロジー。
この摩天楼を掴めるのもまた、僕しか居ない。
軋む体に熱は常に籠り、経る痛みは僕を平等に罰する。
痛みだけが罰だ。
そうして規定されている限りは。
Permalink | 記事への反応(0) | 22:54
ツイートシェア