米左衛門は伊助を激しく激しく憎んでいる。なぜならば、伊助は米左衛門の娘を殺したからだ。
伊助は米左衛門が生きていることに我慢がならぬ。なぜならば、米左衛門は伊助の妻を殺したからだ。
米左衛門には、まだ息子が残されていた。しかし、息子は流行り病にかかり、床に臥せていた。
息子を助けるためには薬が必要だ。しかし、米左衛門にその蓄えはない。
そんな苦境を見ていた米座衛門の友人、倭太夫は、米座衛門に20両の金子を与えた。
お前の息子を救え。と。
伊助は風のうわさに倭太夫が米座衛門に金子を与えたことを知った。
伊助は憤った。倭太夫に対して心憎からず、親しみさえ感じていたが、奴は米座衛門を支援するのか。
そして伊助は、倭太夫の息子を攫った。
伊助は米座衛門に文を送った。
伊ってイタリアのことなんですけど