あぐらをかいているその男は
たしか神さまをみたことがある
おわりもなく
はじめもない生涯の
どのあたりにいまいるのかを
とめどなくおもい
めぐらしていたときだ
まあたらしいごむの長靴をはいた
足ばかりの神さまが
まずしげなその思考を
ゆっくりとまたいで
行かれたのだ
じつに足ばかりの
神様であった
あぐらをかいていたその男が
そのときたちあがったとは
どの本にも書いていない
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