■"恋"も"愛"もない
「私に、恋のこころが無くてもいいのでしょうか?」
と私は少し笑っておたずねしたら、師匠さんはまじめに、
「女のかたは、それでいいんです。女のひとは、ぼんやりしていて、いいんですよ」
とおっしゃいます。
自分は、自分ならどう答えるだろうか
「好きではないのだけれど、それでもいいんですか」という事だ
少なくとも、恋ではないのだそれは
なれば、男の側はハッキリしてなければならないのだろうか
違うのでないか
善し悪しはともかく、ぼんやりしてるものだ
ぼんやりしたまま近づいたり離れたり
交わったり交わらなかったり
鈍い意識の奥底で、曇った眼の前を眺めて
足元も覚束無い調子でいるのが正体なのではないだろうか
鈍色思いである
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