海賊版をアップルストアに登録していたのは中国からだったようで、山塞国家らしい所業である。しかし、著作権侵害の被害を主張するには、出版の事実が必要であり、国境を越えて流通させられるインターネット上においては、地域や国境や言語域に限定された発行しか行っていない著作物で、全世界的な出版権を主張するのは、無理があるとなる。条約上は保護されるとなっていても、権利者を僭称する者が現れれば、その者から許可を取ったとして、発行し放題になる。今回のアップルストアにおける海賊版は、このパターンである。
DVDをリージョンコードで分割させておきながらも、ハリウッドは全世界同時公開を実行しているように、権利を主張するには、発行の事実を作り、権利者が誰なのかを主張しなければならない。物質媒体にこだわるのであれば、そして、権利を主張するのであれば、全世界同時公開という手法を取らなければならなくなる。それが、インターネット以後の著作権の現実である。インクのついた紙の束という媒体のリスクを、スキャンされてデータだけがインターネットに流される事だと考えているようだが、それは、リスクではない。むしろ、発行の事実が無制限に公表されるわけで、権利を主張する手段となりえる。インターネット以後の、本当のリスクは、アップルストアにおいて海外から勝手に海賊版を登録されてしまったように、インターネットを否定したビジネスを行っていると、権利成立の穴が発生する為に、パクられたり、権利者を僭称して勝手に商売されるようになる事にある。
言いたいことが分からないわけでもないけど、それ以上のappleの審査がクソってだけだと思うけど。 競合製品やら水着アプリやらとかは徹底弾圧しておいて、海賊品がホイホイ出される...