または「告発の方法について」、または「地方テレビ局の人は楽天的らしい」の巻。
夕べhttp://soulwarden.exblog.jp/12373871/でやり取りした結果分かったことをまとめてみたい。
・詳細不明のデータ媒体は開封までこぎつけても「間違いなく捨てられる」。ただし、「暇な時期ならネカフェに持っていってみるかも」しれない。
・「裏が取れる資料とセット」なら食いつく可能性はある。内容が分かるメモがあれば「ずいぶん違う」らしい。ただしどう違うかの詳細は不明。
・基本的には「どこにでも顔を出して『あいつは信頼できる』ライン作っとかないと地元報道はいけない」。ルートがない場合は電話して、「信頼できる記者捕まえて、身元秘匿と情報の提供、公開スケジュールの調整を行う」。
・ただし上記のような方法、さらに具体的には、どのように情報を提供すれば見てもらうことができるか、どのように記者と交渉すればよいか、身元の隠匿はどの程度保証されるのか、といった情報を事前に知ることができるメディアは(あるかもしれないが)おそらくはない。
次は報道等で察しがつく、もう一方の方法。
・公開は確実にされる(自分でするので「されないケース」はない)。
・ある程度のPCにまつわる知識が必要。本屋で雑誌くらいは買う必要があるかもしれない。
・情報が認識されやすい方法をある程度考える必要がある。ただし、一見して理解可能な情報の場合はその必要もない(尖閣ビデオに解説はほとんどない)。
・「裁判所の書類ひとつでIP出」されたりする。ただし、野良無線LANや身元確認の甘いネットカフェを使う、コインPCを使う、他人を雇ってアップロードを代行させる、など身元の隠匿方法は考慮可能。ちなみに尖閣ビデオで実行者が捕まった直接原因は捜査ではなく、自首。
…とまあこんなところだろうか。巷の報道をさらっとしか見ていない人間にとっては、「Youtubeで告発情報を流すことはできるが、CNNですら情報を流すのには使えない」という認識じゃないだろうか。もちろん「さらっと報道を見ている」以上の人間、きちんと調べている人間にとっては、結局は捕まってるな、とかCNNへの送り方がまずかった、ということは理解できる。が、同時にオウムのときのTBSビデオ問題などの事例、ネットを介した身元判定の困難さも分かるはずだ。つまり、情報公開でも身元隠匿でもYoutubeなどのほうが安定する、という結論になるだろう。
仮にメディアルートを選んでも、そのためにとるべき手段は不可視だから、情報公開が失敗する可能性はかなり高い。失敗すれば結局Youtube等のルートを選択するしかないだろう。
ところで、件の地方テレビ局勤務の人は、「まあこんな大ネタなかなかない話ですが、『次』が起こった時にじゃあ今回のような三枚目を繰り返すのか、それともちゃんと抜けるかってのはけっこうポイントかも知れません」と書いている。上記の状況を踏まえた上で、それでもメディアは告発ネタを「抜ける」可能性があると考えているらしい。正直、楽天的だなあ、と思う次第だ。