2010-08-26

ホメオパシー叩くしか能のない男の人って……

結局、問題は「いかに(比較的)健全な逃げ道を用意してやるか」に尽きるんじゃねーのと思ってる。ただホメオパシー叩いてりゃいいってもんじゃない。はてな村民にはそこが足りない。

ホメオパシーとか今すぐ地球上から滅びればいいと思ってやまないんだけど、でもそういうのに縋る人の気持ちもわかんないでもないんだよね。

自分家族がそうで、タイムリーなことについ最近ホメオパシー関連の団体に入会した(ついでに入会書に勝手に俺の名前書いてたので死ねと思った)んだけど、その直接的な理由がどうも、妹のアトピー皮膚科でくれる薬を塗ってもちっともよくならない、それどころか数年来悪化する一方(であるように本人たちの目には見える)なのが原因らしい。

その話を聞いて正直アホかと思ったんだけど、同時にその心理はわからなくはないわけで。

一般化すれば末期ガン患者が拝み屋だの黒酢だのに手を出すような。

はてな村民なんかはバリバリ科学世界観に生きていて、俺も今のところはそうなんだけど、だから疑似科学ボッコボコにしてもなんともないわけですよ。新大陸行ったら現地人がわけのわからん偶像拝んでた、みたいなもんで、打ち滅ぼすべき悪と確信してやまず、あまつさえ教化の使命に身を震わせてたり。

でも日本人のほとんどはまだまだ呪術世界観に生きてるわけで(この前どっかの大学社会学先生ブログでそんなこと書いてた)、彼らが病院でもうダメだ、となったときにどうするのか。縋るものが必要なわけでしょ。

終末医療におけるホスピスのように、そういう適度な精神安定剤は当然必要なわけ(このへん、日本では宗教がうまく役目を果たしてないからよけいに悪徳宗教とか疑似科学流行るって話もあったりするわけで)。

これからのこの社会課題として、そういう「逃げ道」として(比較的)健全さを保った、(比喩としての)プラシーヴォ効果を一定程度供給してくる疑似科学なり宗教なりをいかに確保し、かつ100万円の壷買わせる拝み屋、みたいのをいかに排除していくか、について科学世界観の持ち主、社会の善導者たるエリート様におかれましては向きあう必要があるのではないでしょうか(そういう意味では、現状での温泉とか鍼灸がヒントになる気もする)。せめてもの妥協として。

少数派は批判されればされるほど、その事実こそが自らの正しさを証明しているのだと思うようになる(って心理学実験論文が出たってGIGAZINEかどっかにも書いてあった)わけだし、叩くのではなく「仕分け」た方が効率がいいはず。

もちろん同時に、義務教育課程においていかに科学的な思考法を浸透させていくかも問題になるわけだけど、まあ所詮限度があるだろうし、そもそも世代交代には時代がかかるわけだから、当面は上に書いたことを推し進めていくしかないと思う。

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