恋愛の疑似体験。
魅力を感じない。
三次元で生きていくのに手いっぱいなのに、わざわざ二次元と恋愛しようだなんて全く思えない。
俺の嫁とか言ってるのも理解できない。
恋愛要素なんか話の一部に要素もある、ぐらいの割合がちょうどよい。
二次元に求められている美しさを全て兼ね備えている。
お互い恋に落ちることは無い、けれども確かに心は通っている。
マジ熱い。
何かに向けて、お互い男と女であることも忘れて必死になる。夢中になる。
もう恋人とか通り過ぎて戦友みたいになってる。
フと気付くと時がたって、お互いにもう年を取っていた。
ある日、ひと足早く相棒は旅立ってしまった。
年食って小ぢんまりと棺に収まる相棒と、久しぶりに再会し、ある考えがよぎる。
「そういえば、もしかしたら、好きだったかもしれない」
二人の間には男女の何も無かった。
そんなこと考える余裕もなかった
残された方はそんなことを思う。
でもその相棒はもういない。
もし、時代が違っていたら、そういうことになったのだろうか。
それでもいいし、そうでなくてもいいと思った。
恋人でなくても、あの時確かに二人の心はつながっていた。
互いの最も大切なものは互いだった。
それは十分すぎる答えなのだ。
静かに眠るそいつの前で佇み、声をかける。
「おやすみ」
こんなお話誰かください。