「他の男もそう思ってるはず」ということを疑ってないのに、何で必死になる必要があるわけ?
それは、彼らが社会通念上は正しくないとされていることを、「正しい」と主張しようとしてるから必死になるわけだよ。
このツリーの元の話だと、社会通念上は品位を下げると思われるような行動をなぜとるのか?て話で、別に本人はそれは間違った行為だと思ってなくて、「正しい」行為と受け取られるべきと思ってるから、「他の男もみんなそう思ってるはず」というのを根拠に自分の正しさを主張しているという話だよ。
まず間違った方消せよ
彼らが必死になって訴えたいのは「自分は間違ってない。正しい」ということ。
その「自分は間違ってない」と考えてる根拠が、「他の男もそう思ってるはずだから」ということ。
で、「他の男もそう思ってるはず」ということ自体は彼らは疑ってない。
下読みをしていると、時折変に縁がある応募者がいる。
応募総数は主催によって違うし、担当となる作品はランダムのはず。
なのに複数回下読みを担当することがあり、「この名前は見覚えがある」「こないだも応募してたな」「またお前か」となっていく。
どんなものを応募してきたかはあまり覚えていないのだが、あるときを境に名前を見なくなる。
単に自分に割り振られなくなっただけであるのかもしれないし、諦めたのかもしれない。
応募されてくる数を考えれば、何度も同じ人間が下読みを担当することのほうが特殊なわけで、前者であると考えるのが妥当だと思う。
しかしもし後者であるのなら、落としていたのが自分なのだから、夢や希望を叩き潰したと言えるのだろう。
そういった応募者が特に「酷い」印象で残っていた場合、次にまた当たった時、以前に比べると語彙力が上がっていることに気付いたりする。
しかし殆どの場合、少し洒落た言い回しや単語を覚えたというだけで、力が伴っていないことが多い。
知ったばかりの格好よく見せるための仕草や知識を早速使っている子供のような印象。
また、(誤解を恐れず言えば)才能のある人間というのは語彙を必要としない。
少ない語彙で読む人間に色や音まで再現させる場面を書く。
しかし、現実として応募作品の半分以上、八割前後は箸にも棒にもかからない。
文章力をつけるのなら語彙を増やせとはよく聞くが、増えれば「書けるようになる」のかというと、そうではない。
今まで下読みで出会った数百(とうに千を超えているかもしれないが)という範囲で判断する限りでは、箸にも棒にもかからない八割が表していると断言できる。
恐らく読んだ本の中から気に入った言い回しや単語を拾い上げ、使えそうな場面でドヤ顔で綴っているだけなのだろう。
そんな彼らは、まず問題なのが語彙力ではなく、作文能力だと気付くことが少ないのだと思う。
ストーリー性、エンターテイメント性で判断しろというのはもっともな話なのだが、それが言える段階にすら達していないということに彼らはいつ気付くのだろう。
好きこそものの上手なれ、は素人ないし、アマチュアレベルでのことであって、プロの世界で「上手」は「当然」のこと。
面白いと感じる話の文章が実はそれほどうまくないこともある。
しかし、どれも最低限のラインは超えた上での話。
一次、二次で落選してしまう人たちは、作文能力を磨いて欲しいと心から思う。
気持ちばかりが先走り、何が面白いのか伝わってこない、伝えられない、自分が気持ちいいだけの文章で応募する彼らに、今は理解できないのだろうけども。
変わりなし。
男と女は基準が違う。スケベな女でも猫被っている奴がいるから、まず自分がスケベですって開けっぴろげの方がエロい女を引っかけやすい。女がエロいこと社会的に抑制されているから、親しくなるまではエロ話をしない女は多い。この男性はエロ話大丈夫だろうかって考えている女が多い。エロ話が嫌いな男なんかいないから安心しろ。男を同性(女)の基準で測ってはいけない。
自分が正しいと思っていることが社会通念上は誤っているとされている場合において、「社会通念上はどうであれ、自分だけじゃなくてみんな本当は同じように思っているんだから正しいんだ」と必死に主張することで、自分の正しさを示そうとしているわけだよ。
そこにおいて自分の本音は他の男と共有されているはずという確信に揺るぎはない。
自分の本音が他の男にも共有されているという自信がなければ「みんな本音ではそうなんだよ」なんていう言い方はできないでしょう。