http://agora-web.jp/archives/973827.html
ハイパーインフレのような極論も持ち出さず、金利上昇で全国債の金利が上がるわけでなく借り換え分だけが上がる事とインフレ率以上に名目税収が増える事をきっちり指摘してるのはいいんだけど、政府の収入があたかも国税だけであるかのようにほかの収入源に触れてないのがまずい。
最近は粗債務じゃなく純債務を見るべき事も浸透してるが、この記事ではそれに触れずに871.5兆円という粗債務の数字を出してそれに金利上昇分をかけて計算している。ちょっと考えればわかるが、インフレ率が上がって名目金利が上昇するなら、政府金融資産の名目利息収入も同じくらい増える。デフレ脱却期には株・土地はインフレ率以上に上昇する事も考慮すればもっと楽になるだろう。
現状の純債務は粗債務のほぼ半額なので名目利子率1%上昇で国債の利払い費が1年目には1兆円強増加するとしても政府の利息収入の増加を差し引けば、半分の5000億円強の増加となるはず。この記事の計算どおり税収の増加額が4~5000億円程度ならほぼ釣り合う額。地方税収・社会保険料の名目額も増えることを考慮すれば金利上昇がたいした脅威ではないことがわかるだろうに。