2009-06-03

女子が働くことを考えた話。-6/7追記あり-


6/7日、末尾に追記しました。

なんかちょっと思い出したし書いとく。

つれづれなるままに。

私今年負け犬になった30女子。

20のときはプータローだった。

20ときに、あるお店で女店長さんにお世話になった。

今でもときどき思い出すくらい相当酷いアレコレをやらかした。

時かけた迷惑のすべてについて土下座で謝りたいと時々

衝動的に思う。それくらい色々やった。

やらかしながら、学んだことに、

「女が働くって凄く難しい」ということがある。

とにかく、年をとったらあかんらしい、と。

今、店長さんをはるかに越えて独身三十路になったので

ちょっと覚書的に書いてみる。

自分の住んでるところは観光都市で、

地元でもそこそこがんばってる特産品のお店で

そこで一年くらいお世話になった。

私がお世話になった店舗

会社の中でも売り上げが1,2という大きい店舗

売り上げは●億だった。

当時働いていた人は20-30人弱いたような記憶がある。

で、従業員女の子ばかり。

平均年齢はバイトを抜いても多分25行かないと思う。

バイトを入れたら22くらい。

店長は当時27歳の独身女性だった。

高卒短大卒を中心にアルバイトで店を廻していた。

今は、多分殆ど全員をアルバイトにしてるだろうと思うが

当時は半分くらいは正社員だった。

今思えば、ちょうど入れ替え期に私はいたかなって思う。

27歳の店長を中心に中堅の23-25が数名。

私はこの人たちが結構好きだった。

特に店長さんにはお世話になった。

店長さんだけは今でもちゃんと名前を覚えてる。

凄くたくさん叱られたけど、

その後の私を作った基礎となる部分は

この人にあると思う。

たくさん泣いたけど、励ましてもらったことも多い。

怖い人だけど、同時に億を稼ぐお店の店長さんだ。

私の目からみて、彼女はちょっとかっこよかった。

やとわれとはいえ、億を切り盛りしてやっていってるというのは

ちょっと凄いなーと。

私がバイトしている間に、ちょうどこの店長さんの

誕生日があって、お店でお祝いをすることになった。

誕生日祝いの準備をしているときに

社員さんたちが話していたことをよくおぼえている。

「でもさー、28で結婚してないとかありえないよね」

「まじありえないよねー」

彼氏と別れたらしいよー」

「えー、まじ?あ、だから休みに店に来たんだー。空しいねw

ああはなりたくないね」

そうか、女子は億を切り盛りしてもそんな評価なのか。

せーしゃいん、と言っても

接客業で、特に昇進があるわけでなく、

給料が上がるわけではない。

先輩達はみんな結婚するしかなかった。

他に道は無い。

結婚しない人も、会社はもともと雇い続けるつもりが無いので

肩たたき普通に行われていた。

「若い女の子がいい」ので、新卒をやとって、

適当な時期が着たら辞めてもらう。

会社はそういう人件費の廻し方をしていた。

従業員目標は売り上げではなく、結婚だった。

それしか「上がり」はない世界だった。

ただ、店長クラスだけは別だ。

店長だけはとりあえず10年単位で残ることができる。

彼女は若くして、立派なセンスを持っていた。

その店舗の新規開店に当たって

ベテラン店長さんを、という声もあったらしいけど

彼女に、ということになったらしい。

詳しいいきさつは知らないけど、本社の受けがよかったのは確か。

店は不況の風の中、順調だった。(と思う。)

一人きりで、店長は戦っていた。

細い体で。

それでも認めてもらえないんだ。

とても切なくなった。

でも、確かに自分に「店長クラス」の見込みがあるかどうかは

みんなとっくに知ってた。

そしたら「28」は賞味期限切れかけてる。

そりゃ、ありえないだろう。

社員さん達は学校からの推薦で

不況で他に職が無くて」仕方なかったり、とりあえず来た人ばっかりだった。

今みたいに不況がずっと続くとは思ってなかったから

準備なんか誰もしていなかった。

多分高校生のときは普通の事務職につけると思って人が多いと思う。

ちょうどロストジェネレーションのトップにあたる人たち。

でも結婚退職できてた人がどれくらいいたかというと

実際のところ。

「●●は結婚って言ってやめたけど、本当は結婚してない」と。

とりあえず体がしんどいからやめる、

でも素直に言うと色々ややこしいから結婚ていうことに

しておくという人が半分くらいいた。

あと「彼氏が殴る」系とか「ギャンブラー」系。

私はDVっぽい人は本当にダメなんだけど、

「いないよりいい」って人もいた。

とにかく、働き続けることはできなかった。

働き続けても、人から尊敬されることはなかった。

どっちにも出口はなかった。

結婚にしか、無い。

そういう場所だった。

女子は、なんか生きにくいと思った。

私はその後店舗を移った

一人だけ、今でも時々しゃべるバイト仲間の女の子がいる。

高め安定の旦那と勝ち組婚をして子供がいる同い年の彼女と、

このあいだしゃべった。

「女子が結婚しないとか、28で仕事バリバリやってるとか

空しいと思って、店長さんを憐れんでいた」

といわれた。

出口は結婚しかなかった。

出口からでた友達はとりあえず今幸せそうだ。

私は相変わらず億を稼ぐ仕事とは縁が無いけど、

その後大学を出て、どうにかやっていってる。

店長さん。今どうしてるんだろう。

店長さんの幸せってどこにあったんだろう。

女子が、働き続けることに価値が無かった会社

まだ店長をしてるんだろうか。

それとも結婚退職したんだろうか。

この間店舗をのぞいたら、知っている人は誰も居なかった。

店長も変わっていた。店舗は何も変わらず営業していた。

店舗のなかは、あいかわらず若い女の子ばかりだった。

今も、出口は結婚のままなんだろうか。

旦那の稼ぎも怪しい時代だけど。

私は、まだもう少し働くことに対してあがいてみようと思います。

4時になってしまった。寝よう。。。

~6/7日追記~

元増田です。

沢山のコメントブックマークありがとうございました。

どうしても気になった2点だけ追記します。

その1

このエントリーの話は約10年前の

人口100万人以上の都市の話です。

地方でよくある話だというのを読んで私が驚きました。

その2

私が店長を憐れんだりしたことはありません。

誤解です。

私は今でも店長さんを尊敬しているし、とてもとても

言葉では言い表せないほどの感謝を抱いています。

その人がそんな風に評価されるということが衝撃だった、

という話です。

私にはこの話の後に、ろくでもない店長

ありがたい師匠との出会いがありました。

10年たった今、「結婚が上がり」のこの世界にはいません。

結婚によって上がれない世界は、

考えようによってはより厳しい世界ですが

10年前に感じた閉塞からは自由に生きています。

ろくでなし店長さんや、このエントリーではあまり書くことのできなかった

社員さんたちの結婚価値観とそれを取り巻く世界エントリー

そのうち機会があったら書こうかなと考えています。

社員さんたちの結婚に対する価値観は、

女子の同調圧力というよりは

同居しているご家族の圧力が強かったように感じます。

おまけ。

トラックバックの「女子論争」について。

タイトルが「女子」なのはわざとです。

今は30ですが、私にも20の女子だった頃がありました。

エントリーは、私が20の頃に感じたり、考えたりしたことを

一度文章にしておこうと思って書いた文章なので

あえて「女子」にしました。

でも本文で「女子」はうっかりミスですw

ご指摘はとても興味深く拝見させていただきました。

気をつけます。

またフォローのトラックバック下さったかた、

ありがとうございました。

  • http://anond.hatelabo.jp/20090603041850 「30女子」 「女子」 なにこの婆。お前はもう「子」じゃないからな。勘違いすんなよそこんとこ。

  • 私は世間的にはそこそこの学校を出て、周りの友人はいいとこの企業でバリバリ働いていたり、自分のやりたいこと見つけて独立したりという人が多い。 生き方とかキャリアに拘り...

  • ブクマが凄いw 年間数千億を動かす外資系投資銀行のアラサー/アラフォーの魅力的な独身女性もいるんだからね なんかもうどこから突っ込んでいいかさっぱりわからないw

  • http://anond.hatelabo.jp/20090603041850 「負け犬になった30女子。」 とか 「でもさー、28で結婚してないとかありえないよね」 とか、そういう文化、というか価値観、から自分を切り離ないと仕...

    • まあ、元増田にとってはそのへんの社会は、もう抜けだした過去なんだと思うよ。ついでに言うと他からの評価も求めてないと思うよ。そりゃ、女だってちゃんと働いてバリバリ稼いで...

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