2009-05-27

ロシア、突如ウラン米国業者へ売却開始

オバマ核兵器廃絶宣言を歓迎? それとも…

おりしもカザフスタンウラン輸出責任者、とくに日本向けの担当逮捕される事件が起きた。

産経新聞』(09年5月25日付け)は下記の記事を流した。

カザフスタン政府当局は横領の容疑で国営原子力企業カザトムプロムのジャキシェフ社長逮捕したと発表した。治安当局によると、丸紅東芝東京電力などが権益を得ているハラサンなどのウラン鉱山について、不当に安い値段で国家資産を売り渡した疑いがあるという。検察当局の要請で21日に社長を解任された。日本世界第2位のウラン埋蔵量を誇るカザフで2007年に大規模なウラン鉱山の権益を取得。前社長はカザフ側の交渉相手だった」。

このニュース示唆することは、せっかくカザフスタンとまとまった、長期契約でのウラン日本への供給ビジネスが頓挫する恐れである。

さて、ロシアウラン欧米(とくにフランスオランダ)および日本原子炉向けに大量に輸出されてきた。

これを米国へも輸出することになった。

これは核兵器製造に必要な濃縮ウランを精製する過程での副産物(バイプロダクツ)で、原子力発電の燃料となる。兵器には転用できない。

嘗てロシア核兵器製造過程での、これらバイプロダクツを大量に保管してきた。冷戦時代のロシア世界の40%もの濃縮ウラン製造し、その設備過剰と対比的に過小な原子力発電施設。だから原発用の燃料となるウランが余った。

「最終的にこれらを商業市場で処分したいだけのことだ」とロシア国営「ロスアトム」の広報担当セルゲイ・ノビコフは言う(ヘラルドトリビューン、5月27日)。

米ロ間には1993年に締結された政府間取り決めにより濃縮ウランは、米国政府認可業者のみが扱った。今後、濃度の低いウラン燃料に関しては、米ロそれぞれが民間の発電関連企業間でも取引ができることとなった。

同じ日に北朝鮮核実験前後してボリビアベネズエライランウランを輸出している疑いがあると米国情報筋

核燃料関係のかけひきが活発になっているようだ。

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