2006年10月の地下核実験の4倍の出力という事である。出力の低さから未熟核爆発と判断しているのであるが、二度続けてという点に、問題がある。北鮮のプルトニウムは、不純物が多く、どうやっても出力が上がらないのではないだろうか。
しかし、汚い爆弾としての性能は十分であり、多くの人に放射能障害を発生させられるという点で、目的は達成できる。
4月5日のテポドンミサイルに、ガンバレル型の起爆装置を搭載していた可能性があるが、それが起爆しなかった事から、本当に起爆するかどうかを確認する為の実験を行ったというのが、今回の実験であろう。その結果が、前回の4倍の出力という事は、ガンバレル型は、爆縮型よりは確実に爆発するし効率も良かったが、プルトニウムの性能的に上限に達していると思われる。テポドンミサイルに搭載した核弾頭が爆発しなかったのは、振動と加速で装置が壊れた為であり、起爆装置自体にも、そして、弾頭自体にも問題はなかった事が確認できたという事になる。
どうやら、ミサイルの飛距離よりも、搭載してあった核弾頭が爆発しなかった事の方が、重大な問題だったらしい。
ガンバレル型の起爆装置は弾体を移動させるレールが有り、ロケットに搭載して打ち上げると、加速の振動でレールが歪んだり弾体がレールから外れるといったトラブルによって、爆発しなくなる可能性がある。この問題は、強度を高くする事で解決可能なのだが、重量を減らす為に材料をケチったのであろう。材料をケチって軽くしたのに、それでもトップヘヴィーだったとなると、いったいどんな設計になっているのであろう。
今回の実験によって、北鮮の核兵器は不純物の多いプルトニウムを使った汚い爆弾であるという事が、ほぼ確定した事になる。核汚染を発生させるという意味で、正常な核兵器よりも厄介と言えるし、安価な核兵器として反米国家やテロリストにとって十分な供給元となりえるという価値も、ほぼ確定した事になる。
封じ込めだけでなく、生産能力も奪う必要が出てきたという事になる。
北鮮を東西に分割して、中国とロシアに飲み込ませるという話は、朝鮮人がいる為に成立しない状態にある。あの領域が無人であれば、中国もロシアも喜んで領有するであろうということで、北鮮の人口が消滅するまで放置という話になっているのであるが、積極的な人口減少策が必要になるかもしれない。
軍事的に人口を消滅させるには、開戦の建前が必要になる。今すぐ動かせるシナリオは、開城工業特区をめぐる経済問題から軍事的衝突に発展し、米韓同盟によって米軍が参戦、北鮮の人口を大幅に減らした後で、中国とロシアに管理させて、米軍は撤収という展開であろうか。北鮮領土の代価として、アメリカは中国が保有している米国債の全てとロシア産原油を受け取り、米韓同盟を廃止させて清算終了とするという展開である。
あの弾頭にホンモノのプルトニウムが積んであった場合の北朝鮮のメリットが見えないんですが。 公海におちたとはいえ、周辺の船一つ沈んだだけでも世界相手に戦争ってことにならな...