2009-04-11

http://anond.hatelabo.jp/20090408200432

元増田です。

私を男性と判断するブコメがいくつかついていて不思議に思った。

そう思ったのが女性の方だとするなら、その方が持っている「女性らしい」要素を私はなくしてしまったのかもしれない。

男性の方だとするなら、その方はもしかすると「女性らしさ」にほんの少しだけ何かの期待をしすぎているのかもしれない。

ホステス風俗嬢といった女性の多い職場で過ごしていると、男性たちの思う「女らしさ」は幻想ではないかと思えるときがあるのだ。

おそらくは、私たちが思う「男らしさ」が幻想に過ぎないのと同じように。


私の日常は、文章にまとめてしまうと途端にリアリティを失うような日常らしいというのも何だか不思議感覚だ。

朝起きて会社に行き、一日の仕事を終えたら夜用に化粧を直して次の勤め先へ向かう。

ホステスの時は店へ、風俗嬢の時は事務所と待機場所を兼ねたアパートの部屋へ。

平日、ホステスシフト風俗嬢シフトは日数を3:2ぐらいに調整する。

毎日四時間睡眠を取るようにする。週に一日は「会社だけに行く日」を作って、残業はそこで片付ける。

日曜日は半日ぐらい眠ってから風俗嬢。二ヶ月に一度くらい来る生理の時には、風俗嬢についてはきっちりと休みをもらう。

ホステス風俗嬢シフトの自由がわりときく(特に風俗嬢の緩さには勤め始めた当初驚いた)おかげで成り立つ日常

私にとってはこれが日常で、その繰り返しに慣れてしまった。

リアリティがないと言われて、世間一般で言う日常と私の日常とのズレは、自分認識していたより大きいのかもしれないと思った。

けれどこの日常を繰り返し、維持していくことが今の私の望みなのだと思う。

働き続けるという行為そのものに依存している自覚はある。

私の風俗嬢歴はまだ浅いが、就職して一年足らずで兼業し始めたホステス歴は長い。

この数年の間に、何回かホステスを辞め、正社員仕事のみで過ごした時期があった。

耐えられなかった。

辞めなければと思って辞めたはずなのに、いざ辞めてみると、会社から帰宅してそのままただ働かずにいるということに耐えられなかった。

「働かなければ」という意識に追われて、ホステスとしての新たな勤め先を探した。働く店が決まるとホッとした。

辞めて勤めてを何回か繰り返した後、ホステスである「私」を辞めようとすることを、やめた。

私は基本的にモノのように、一つの商品として大事にされたい。

望まれるように振る舞い、それぞれの場で「私」に対して要求される役割に応え、記号のような存在として扱われたい。

ホステス風俗嬢も、わかりやすく私を「商品」として扱ってくれる場なのだ。だから辞められない。

そんな私に「主体性」というものがあるならば、頑なに境界線をひいて自分がどこで何を提供するかを自分で決めようとする、その部分のみなのかもしれない。

だからこそ、そこにこだわらずにはいられない。本当は意味のないこだわりなのかもしれないが。

いただいたブコメトラバを読んでいて、何故かとてもしっくりときた評価は「キモい」だった。

匿名の場で自分の心情を書くという行為は自慰行為にも似た部分があるのかもしれない。

それを承知で書き連ねる姿は、特に同性から見れば「キモい」ということになるのだろう。

そして男性たちは、私を「商品」として消費することはあっても、私のような「女」を選ぶことは、きっとないのだ。

記事への反応 -
  • 正社員とホステスと風俗嬢を掛け持ちしている。 正社員の時は事務処理能力を。 ホステスの時は気分転換の場と言葉による慰撫を。 風俗嬢の時は満足できるだけの性的ファンタジー...

    • 元増田です。 私を男性と判断するブコメがいくつかついていて不思議に思った。 そう思ったのが女性の方だとするなら、その方が持っている「女性らしい」要素を私はなくしてしまっ...

      • 前半だけ。 「女らしさ」の幻想は女も持っているからね。 個人的には、特にあからさまな「ネカマ臭」も「女臭」も感じない (どちらとも取れるけれど、もし男性ならネカマ臭を消...

      • 最初の部分を読んで興味を引かれて元を読んでみたが、文体はともかくメンタリティはある種の女性に特有のものが書いてあって、リアリティを感じた。役割に没入して、どっちが目的...

      • ところで、そんなにお金が必要な理由ってなんでしょう?

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