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でも正直、子供の頃って何だが人が死んでしまうってことが分からなかったな。
小学1年生の頃、父親が交通事故で死んだけれど、
遺体が川に落ちてしまったたなかなかめ見つからなくて、
遺体が出るまで母親がずっと「出張で帰ってこないんだよ」と言っていた。
流石に遺体の確認には同行しなかったけれど、
2月の最後の土曜日に
「お父さんは死んだんだよ」
って言われたのはよく覚えてる。
火葬場にも行って、
あの窯の中から出てきたのが真っ黒な灰みたいな頭蓋とか、石ころみたいなものが、
全然父親だと思えなかった。
祖父によると、俺は喉の骨を拾って骨壺に入れたらしいんだけど、
あの石ころがかぁ、といった感じだった。
今だったら、
「ああ、俺もっとちゃんと親父の最後の姿を見るべきだった」
と思うんだけど、
当時の俺には遺骨に父親の記号が何一つ見出せなくて、
全然分かんなかったな。
でもそれからずっと父親が家にいないってことが実感してくると、
悲しくて悲しくて泣いた。
もう20年経っちゃったから、いないのが当たり前になっちゃったけど。
俺なんかよりよっぽど母親がつらい思いしただろうなぁ。
PTSDになったとしたら、母親の方だったんじゃないだろうか。
なんだか関係ない話で申し訳ない。
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