俺が今勤めてる会社は、おそらく誰でも知ってるいわゆる一流企業。まだ中間管理職のはしくれにすぎないんだが、周りからは将来の社長候補と見られている。
これは自惚れでもなんでもなくて、この間は副社長から「社内での君の評判はすごいね」と言われ、俺が全然知らない他の部署の人からも、「○○さんは社長の信頼が厚いから」とかいきなり言われてびびった。
俺の評判を整理してみると、
●上司、同僚、部下とあらゆる立場の人から一目置かれている
●社長は特に俺を買ってくれている
●取引先の役員も、彼の部下達に「○○さんは大事にしておけ」と触れ回っている
●ついでに、社内の女の子たちにも人気がある
という感じで、今の俺は、それ何て島耕作?状態にあるようなのだ。
でもなー、現実の俺は全然違うんだけどなー。
目を見張るような仕事上の実績なんか上げてない。学歴は悪くないけど、飲みこみは遅いし、しゃべってもアドリブがきかず、たまに意味不明なことを言ってしまっている。
おまけに、家帰ったらボケーっとネット三昧。休日は疲れてるからゴロゴロしてる。もちろん、カミさんは俺をどうしようもないグータラ人間だと思っているだろう。友達と呼べる人も、実は全くいない。自分から人付き合いを広げようなんて面倒くさいこともしない。
たぶん、運よく就職できたけれど、時代が違っていれば今頃ただのニートだった。
俺が優秀とされている理由を俺なりに考えたらこんなところだと思う。
●自分をさらけ出して人と付き合わないから、誰にでもいい顔をしている。ただし、見た目が少し怖そうだから、必要以上の腰の低さもあって、「あの人は外見と違って実はいい奴」と過大評価されている。
●社長に対しても比較的フランクな口調で話すので、孤独な社長は親近感を持ってしまう。
●飲み込みが遅い分、人に話す時は「こう言えばわかりやすいだろなー」と工夫しながらしゃべる。だから、たいした実績でなくても大きく見える。
●根が暗くて物事を冷めた目で見てるから、「あの人は冷静に客観的な分析ができて、判断力がある」と深読みされる
社長になるかどうかは運もあるだろうが、このままだと役員にはなるだろな。その時には日経新聞やプレジデントにも出るだろう。
俺みたいな奴がトップになったら会社やばいよ。日本経済すら暗雲が漂う。俺にはたいした能力ないんだから。今から怖い。
でも、本当に怖いのは、いつかこの化けの皮が剥がれ、あいつ実はたいしたことねーじゃんってなることなのかもしれない。
そうなる前にいっそのこと会社やめようかなとも真剣に考える。家のローンさえなければねー。
まぁそんなもんだろう。 優秀さと出世はあまり関係ないのが日本企業。 逆に言えば、増田みたいな社長(あるいは重役)は日本全国にいっぱいいるはずだ。 問題ない。社長になったら奢っ...
わかる。俺も同じような状況。ただし俺の場合は社長じゃなくて所長レベルなんだけど。 「漠然とした期待」みたいのが一番困る。自分がダメなのがいつかバレるのが恐くて恐くてしょ...
もしこれを言っているのがうちの上司だとしたらもっと優しく接してあげたいと思う。 何様だ俺。