2008-06-03

【資料】人権擁護法案 (太田私案、ADRによる「話し合い解決法」素案、「話し合い解決」等による人権救済法(案)、話し合い解決法)

平成20年5月29日自民党人権問題等調査会において、太田誠一同会会長により「ADRによる『話し合い解決法』素案」(通称太田私案)が提案された。

以下文章は、同氏ブログ5月30日ADRによる『話し合い解決法』素案を提案しました」(http://www.election.ne.jp/10829/59289.html)より素案の原文。

☆原文引用ここから☆

文字化け防止の為、原文にあった章番号のアルファベットを数字に変えています。

(略称)話し合い解決法

「話し合い解決」等による人権救済法(案)

(1)目的差別虐待など人権侵害に対する現行の救済制度を明文化し、加えて「人権侵害を行ったとされる側との話し合いによる解決」等の新たな救済制度を導入し、人権問題を法の支配の下に置く。

(2)人権救済対象の限定

 現在でも行っている援助など任意の人権救済の対象を、憲法14条が定める人種等による差別、障害疾病による差別、及び職務上の地位を利用して行う性的な言動、優越的な立場においてす虐待などの人権侵害、及び名誉毀損プライバシー侵害に限定する。

 人権救済の対象のうち「話し合い解決」等の対象となる類型を次のものに限定する。

  公務員及び事業者・雇用主が行う差別的取扱い

  公務員が行う虐待児童虐待、施設内虐待

  反復して行う差別的言動

  職務上の地位を利用して行う性的な言動のうち、被害者を畏怖困惑させるもの

  差別的取扱いを誘発する差別助長行為、及び差別的取扱いの意志表示

 ただし「話し合い解決」等は、事実の確認(調査)に基づく調停仲裁・勧告・訴訟援助等を言う。

(3)制度濫用の防止

 [制度濫用の防止]申し立てられる側に不利益となる措置は、その対象を、合理的に正当化できない行為(不法行為)に限定し、勧告に対しては不服申し立てができる。

 また、特定の歴史観に基づく被害申し立て等救済の対象から除外すべき類型を列挙する(別紙参照)。

 [申し立てられる側の保護]申し立てられる側が、申し立て自体を不当として対抗措置をとれることとする制度を創設し、同一の救済手続きの中で処理するものとする。

(4)その他

 1.「話し合い解決」等は委員会責任で行い、随時民間ADRを活用する。

 2.差別的言動に対する調査については、過料の制裁を除く。

 3.報道機関については特別な取り扱いをせず法の下に平等な扱いとし、「話し合い解決」等の対象とするかについては、将来検討課題とする。

 4.人権擁護委員については現行制度を維持する。

(別紙)救済の対象から除外すべき類型

次のような場合には、人権侵害の申出があっても、救済の対象から除外する事を法律に定める。

 1.申出の内容に、次のような事情が認められるとき

 A.学術上の論議、歴史上の事象又は宗教上の教義についての見解を根拠・前提として被害を受けたと主張するもの

 B.法令憲法違反する旨の見解を根拠・前提として被害を受けたと主張するもの

 C.これらのほか、その性質上、人権救済機関の調査・措置に馴染まないもの

 2.不正利益を得る目的、他人の名誉を毀損する目的その他の不当な目的でされたと認められるとき

 3.被害が発生しておらず、かつ、発生するおそれがないことが明らかなとき

 4.名誉毀損については、公共利害事実に係わり、かつ、公益目的であったと認められるとき

☆原文引用終わり☆

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