2008-04-21

三井住友融資焦げ付き、コシ社が行員親族会社設立費300万

三井住友銀行で巨額の融資が焦げ付いている問題で、融資先の不動産会社「コシ・トラスト」(東京都渋谷区)側が300万円を出資し、担当男性行員(43)の親族のためにコンサルタント会社を設立していたことがわかった。

社はコ社と関係の深い業者の事務所に間借りし、親族はコ社から計300万円のコンサルタント料も受け取っていた。

 行員にはコ社側にマンション家賃計410万円を負担してもらった疑いが浮上しており、コ社との親密ぶりをうかがわせる事実がまた明らかになった。

 行員の説明などによると、行員は2003年秋ごろ、コ社の事務所親族とコ社社長(39)を引き合わせた。親族飲食業経営に関心があり、社長から「焼き肉店の出店計画を考えてほしい」と依頼されたという。同年12月に資本金300万円をコ社側が出資して、渋谷区内に有限会社を設立。親族社長に就任し、法人名義の口座の通帳と実印が手渡された。

 この会社が本格的にコンサルティング業務を始めたのは05年4月から。「東京デスクがないと仕事ができない」と親族から相談を受けたコ社側が、行員のマンション家賃を振り込んでいたグループ自動車販売会社ケイファインダー」(渋谷区)の事務所の机を提供。親族は同年5月??06年2月の10か月間、飲食店企画立案のコンサルタント料としてコ社から毎月30万円を受け取っていた。

 親族はこの間にバーや九州料理店の出店計画など3件を提案したが採用されたものはなく、行員絡みの融資が減ると同時に報酬支払いも打ち切られた。親族現在神奈川県の自宅でコンサルティング業務を続けているという。親族読売新聞の取材に「飲食店企画提案の仕事はしていた」と説明。行員は「(取引があったのは)親族仕事が評価されたから。出資を受けたのは不適切だとは思っていない」としている。

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