ここにごく普通なAさんという女の人がいて、
「Aさんを好き」というキャラ立てが成されてしまったB君という男の人がいるとしよう。
B君は本気でAさんのことを好きなわけではない。
むしろ、絶対付き合いたくねえと思っているのだろうことは見てとれる。
しかし、それはそれとして、立てられたキャラクタというのは大切にせねばならない。
なぜならそれが社会というものだからだ。
そこでB君は心優しき友人たちに押されるようにしてAさんの隣に座らされる。
Aさんに口から溶けていきそうなネタでベタな甘い言葉を吐かされる。
Aさんは期待にこたえてB君をからかう。
「え?Bのことどう思うのか?いや??絶対ないですねwww」
「だってよ、残念だったなB!」
「Aさんみたいな美人に振られてそれだけでBはシアワセだろ!」
もちろんAさんはそんなに美人ではない。それがネタでベタというものだ。
そんな風に回りから揶揄われているうちに、AさんはちょっぴりB君にドキドキしてしまっている自分に気付いた。
「ロールプレイは極めて有効だ」Aさんは溜息をついて、B君に回し蹴りをした。
そんなことをしてもAさんは許される。二人はSM的なそういうキャラ立てだからだ。
それから女友達にこのことを相談した。
「その勘違い、よく分かるー!」Aさんの優しき友人はケラケラ笑ってそう答えた。
「だよねえ、勘違いなのは分かってるんだけどさ、そういう扱いをずっとされるとちょっとクるよねえ!」
Aさんはゲラゲラ笑い返しながら、B君に心の中でもう一度回し蹴りをした。
「くたばれ勘違い」
http://anond.hatelabo.jp/20070209014844 の後日 AさんはB君に飲みの誘いをかけてみた。 「あのさあ、今度休みの時飲みでもいかない?何時もネタにされててさ、なんか私としても気の毒でさ…...