2007-02-09

ああ勘違い

ここにごく普通なAさんという女の人がいて、

「Aさんを好き」というキャラ立てが成されてしまったB君という男の人がいるとしよう。

B君は本気でAさんのことを好きなわけではない。

むしろ、絶対付き合いたくねえと思っているのだろうことは見てとれる。

しかし、それはそれとして、立てられたキャラクタというのは大切にせねばならない。

なぜならそれが社会というものだからだ。

そこでB君は心優しき友人たちに押されるようにしてAさんの隣に座らされる。

Aさんに口から溶けていきそうなネタベタな甘い言葉を吐かされる。

Aさんは期待にこたえてB君をからかう。

「え?Bのことどう思うのか?いや??絶対ないですねwww

「だってよ、残念だったなB!」

「Aさんみたいな美人に振られてそれだけでBはシアワセだろ!」

もちろんAさんはそんなに美人ではない。それがネタベタというものだ。

そんな風に回りから揶揄われているうちに、AさんはちょっぴりB君にドキドキしてしまっている自分に気付いた。

「ロールプレイは極めて有効だ」Aさんは溜息をついて、B君に回し蹴りをした。

そんなことをしてもAさんは許される。二人はSM的なそういうキャラ立てだからだ。

それから女友達にこのことを相談した。

「その勘違い、よく分かるー!」Aさんの優しき友人はケラケラ笑ってそう答えた。

「だよねえ、勘違いなのは分かってるんだけどさ、そういう扱いをずっとされるとちょっとクるよねえ!」

Aさんはゲラゲラ笑い返しながら、B君に心の中でもう一度回し蹴りをした。

「くたばれ勘違い」

  • http://anond.hatelabo.jp/20070209014844 の後日 AさんはB君に飲みの誘いをかけてみた。 「あのさあ、今度休みの時飲みでもいかない?何時もネタにされててさ、なんか私としても気の毒でさ…...

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