類まれな猛暑が続いたこの夏は、女性たちを否応なしに忍びない姿へと思い至らせた。
どこに出かけようとも女性の薄着に向かっていこうとする視線を抑えることに苦心した季節は、突然の秋風とともに過ぎ去っていった。
そして女性は薄着を忘れた。
でもわたしは知っている。
この季節女性の心にほんの少しの慢心が芽生えることを。
上着の生地が厚くなることで、インナーウェアに対する意識が知らず知らずのうちに下がっていることを。
そのため、シャツに目を凝らせば見えてくるのは下着そのものがもつ凹凸なのだ。
夏のように、のっぺりとしたインナーウェアのそれではないのだ。
下着が透けることに警戒心をもつ夏と違い、秋の女性は慢心しておしゃれを楽しんでいる。
だからわたしごときがシャツ越しに下着の凹凸を凝視していようとも、夏ほど訝しげな視線で返されることもないのだ。
わたしが夏よりも伸び伸びと透けて見える先を楽しんでいることも知らずに!
添削警察さんこっちです